【最強メガシンカ】世界でいちばん頑張っている君に 〜〜11th Spa〜〜【ポケモンXY特別編】

ネタばらしまではお楽しみ ページ35

【アラン視点】

あいつ、何か企んでやがる。

ダイゴさんの分析通り、あいつらは初めから攻撃を受けるつもりだった。

「Aちゃん、なんで今指示しなかったの……！？」

キリナがもどかしそうに声を発する。

「大丈夫だ。あいつには考えがある」

あの自信たっぷりの表情……。これで『何も考えていない』とか言ったら俺たちブチギレるぞ。


ダイゴさんもAに考えがあることに気付いたらしく、慎重に見極めるつもりらしい。

「様子見ですか。さすがダイゴさんですね。
そっちが来ないなら今度はこちらから！ ツドキ、はどうだん！」

ツドキが水色に輝く球をメタグロスに投げつける。

「メタグロス、サイコキネシス！！」

メタグロスのサイコキネシスで、はどうだんの軌道が逸らされ、地面にぶつかる。

そのとき、Aとツドキが怪しげな笑みを浮かべたのに気付いた。

どうやら、ダメージを与える気は元々なかったらしい。
一体何を考えてやがる……？

「ツドキ、高く飛んで！」

Aが指示する前にツドキは動き出していた。

「エアスラッシュ乱れ撃ち！！」

「キッス！」

高いところから無作為にエアスラッシュを撃っていくツドキ。

これもメタグロスに当てる気なんてまるでない。
それどころかAの近くのフィールドに当てている。

おかげでA側のフィールドは凹凸が激しい。
折角きれいに整備されたフィールドが台無しだ。

「いいよいいよ〜！！」

Aは楽しそうに言うけれど、俺たち3人は理解不能だ。

もっとも、俺とダイゴさんは、これがAの思惑だということには気づいているが。

それ以上になると、あいつの超人的な脳を覗かないと分からないため、ネタばらしまでおとなしく待つことにする。

「メタグロス、コメットパンチ！」

ダイゴさんはさすがに耐えかねたのか、攻撃にまわった。

メタグロスが腕に力を込め、ツドキの所まで跳んだ。

「ツドキ！！」

かなりの大音量でAが叫んだ。

しかも顔の横で手を前後に振っている。何の合図だ？

ツドキにはその合図の意味が分かったらしく、メタグロスのコメットパンチを避けた。

しかも急降下で。

メタグロスはコメットパンチの勢いでツドキの後を追い落下。

ツドキの視線がAの方に向いた。
Aは顔の横の手を握り締め、振り下ろした。

そしてツドキはそれを合図に、はどうだんを撃ち続けた。

だが、さすがはダイゴさんのメタグロス。落下しながらそれらを避けていく。

熱くなってきた→←分かり合っているはず

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