28 Y ページ28
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翌日オープンに合わせ、予約をした彼がいる美容院へと来ていた。
可愛らしい建物で、装飾されているドアを開けると目の前が受付のカウンターになっていて、笑顔で迎えてくれる。カウンターにはあの時見た女性と藤ヶ谷さんが並んで立っていた。
「いらっしゃいませ」
店内に響き渡る挨拶
そのままカウンターへと向かい
「9時から予約をしております横尾ですけど…」
名前を告げる
「横尾様ですね。お待ちしておりました。ご新規のご来店ありがとうございます。」
丁寧に、藤ヶ谷さんが対応してくれる。
指名したことはまだ触れられていない。
そのまま出勤予定のため荷物があったので、ロッカーにしまうとソファーに座り新規のためかカルテを記入するように促され記入した。その後、藤ヶ谷さんに誘導され客席へとついた。
「この度はご指名ありがとうございます」
営業スマイルや接客は本当に完璧で。ミツが惚れてしまうのもわかる気がした。
切れ長な奥二重、高い鼻、健康的な肌色、細い身体、セクシーな喉仏。
ミツが好きそうな典型的なイケメンだった。
色気がダダ漏れの美容師って罪だと思うんだけど。
要望を聞かれ答え当たり障りのない会話をしながら、シャンプー台につくと、シャンプーは先程の女性スタッフが担当してくれた。
シャンプーを終え席に着くと藤ヶ谷さんがやってきて、濡れた髪にハサミを入れていく。
「・・・あの、違っていたらすみません」
カット中、当たり障りのない会話を育んでいると急に藤ヶ谷さんはそう切り出した。
「・・・一昨日、スポーツバーにいらっしゃいましたよね?」
振ろうとしていた話題を切り出された、一瞬心臓が飛び出るかと思った。
「・・・はい。藤ヶ谷さんもいらっしゃいましたよね?」
「はい。やっぱりそうなんですね!お見かけした時、そうかなって思いまして」
「・・・宏光はよくここに来るんですよね?」
「北山さんには御贔屓にして頂いています」
「いつも宏光がお世話になっています」
「いえ、こちらこそ。本当に北山さんにはお世話になっていまして。」
「・・・宏光はよく勘違いされちゃうんですよ」
「・・・、勘違い?ですか?」
「・・・誰にでも尻尾を振りますから。藤ヶ谷さんも気をつけてくださいね」
「・・・、今日は牽制に来られたっていうことですか?」
朝イチなこともあり、周りには他のスタッフさえいなかった。鏡に写った藤ヶ谷さんの視線が先程よりも鋭くなる。
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まいまい(プロフ) - ドキドキしすぎて私も好きな人の都合のいい相手になった気分です…宏光の気持ちがわかりすぎて切ない…ファーストも読みます!、 (2021年6月7日 8時) (レス) id: f1bcc9ce7b (このIDを非表示/違反報告)
R.Y kano(プロフ) - コメント失礼致します(_ _)セカンドとても面白かったです!ファーストも読みたいのですが作者様のページを見ても載ってなくて、どこから探せばいいですかね(--;) (2019年2月9日 9時) (レス) id: bbd6053d3d (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» 私も詳しくなくて、そうしていただけるとありがたいです (2018年8月11日 15時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - りなさん» りなさん 遅れてすみません!設定で年齢のところだとは思うのですが、初心者で詳しくなくすみません、もしよければメッセージでリンクなどお送りしましょうか?(ノ´▽`)ノ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» お返事ありがとうございます。どうやったら見られるようになるかおわかりになりませんか?セカンドとてもおもしろかったのでファーストも見させて頂きたいです。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年6月2日 22時