Room ページ7
1人、空いていた客室に勝手に寝転がる。
スクアーロたちはとっくに仕事を始めて、私の存在なんて忘れているのだろう
若い頃は、暇な時間を持て余せばアジトの中を見学して回ったものだけれど
10年近くも来ている屋敷の中を今更見学する気にはなれない。
XANXUSがまた昼食に部屋を出てくるまでの間、私はここで寝て過ごすことにした
…のに
主「…そちらの大きなカエルさんは、私に何か御用？」
部屋の中から感じた気配に問いかけると、次の瞬間、焦点の合わない目のカエルを被った男の子がベッド脇に現れた。
フラン「なーんでAさんっていつもミーの幻覚見抜いちゃうんですかねー」
間延びした声でそういう彼は、XANXUSが六道骸から預かったという霧の幹部候補生らしい。
まだ入って来て日は浅いようだけれど、その分彼は私を恨むこともなく気軽に接してくれていた。
ベッドから上体を起こし、私は彼に笑いかける。
主「伊達にXANXUSの嫁を目指しちゃいないわ。私、それなりには強いのよ」
フラン「それなりってレベルじゃないと思うんですけどー」
主「そこまで過大評価されるほどでもないのよ。で、何か用？」
問いかけると、フランくんは持っていた真新しいシーツや枕を私に手渡した。
フラン「オカマ姐さん、並びにボスからの伝言でー、泊まっていくなら好きにしろとのことですー。
今日はちょうどこの部屋に泊まることになりそうですけどいいですかー？」
主「あら、わざわざそれを伝えに来てくれたのね。ありがとう、私はこの部屋で大丈夫よ」
客用のシーツや枕のストックがどこに置いてあるかなんて私はとうに知っている。
けど、フランくんはそれを知らずに私のためにこれらを用意して部屋を整えようとしてくれたらしい。
あの暗殺部隊の幹部候補様にそんなことさせるなんて恐れ多いのにね。
フラン「んー、でもミーはあんまりこの部屋に泊まるのオススメしないんですよねー」
立てた人差し指を頬に当てて、何やら思案顔をするフランくん。
それに首をかしげると、彼は無表情に、けれどもどこか言いづらそうな声を出して言った。
フラン「なんとなく察しはつくと思うんですけどー、ボス、今夜も女の人呼ぶみたいなんですよー。それもたくさん」
主「…。」
『女の人』と形容された人たちがどんな職業なのかは、すぐに察しがついた。
そして、彼が何を気遣ってくれているのかも。
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ラスク - 面白いですね！やっぱりらっくさんの作品大好きです！更新楽しみ♪ (2019年2月17日 13時) (
レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - はやさん» 明けましておめでとうございます！七日までなるべく連続更新していきますので、どうぞお楽しみに。 (2019年1月2日 19時) (レス) id: d35425f297 (このIDを非表示/違反報告)
はや(プロフ) - 楽しみにしてます (2018年12月28日 2時) (レス) id: 2b1ff889bd (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ゆっくりノワールクローンNo.1さん» お久しぶりです！お名前変えられたんですね。こちらなかなか更新ができず申し訳ありません…できれば残りの夏休み中は更新続けていきたいと思います！ (2018年8月12日 17時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワールクローンNo.1(プロフ) - 一気更新嬉しいです…寝ずに待っていた甲斐があった…。 (2018年8月12日 5時) (レス) id: a2e5a81f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年6月30日 16時
