蕩ける現実 ページ15
私は、私以上に性格が悪い女なんか早々いないと思ってる。
初めにXANXUSを好きになった理由は、『許嫁だから』だった。
誰も私を1番にしてくれない。
私は1番になれない。
勉強も、運動も、ファミリーの立場も。
家族でさえ娘よりも権力を愛す。
その中で、私を人生で1番愛することが定められた許嫁という人間に私は強く惹かれた。
けど、当のXANXUSは私のことなんか見てくれなくて、それどころか私を突き放そうとして…
いつしか、私を支配していた『この人なら1番愛してくれるだろう』という期待は
『この人に1番愛されたい』という衝動へと変わった。
それからは性格の悪い女になった。
表向きはXANXUSの言うことをできる限り聞くふりをして、XANXUSがどんな女を抱いても嫉妬してないように演じて
裏ではXANXUSがどうすればボンゴレへ注ぐ熱意を自分へ向けてくれるか…そうでなければ、どうすればツナくんや9代目のように彼に気にかけてもらえるのか、ずっと考えて考えて…そのために、彼を10代目候補から外した。
私は嫌われてもよかった。
でも、彼から離れたくはなかった。
自分の企みを知られたらXANXUSに遠ざけられると思っていた私は、自分の本音を隠すことにした。
でも、XANXUSは…
なぜか そんな私を抱いたのだ。
主「…。」
朝の日差しが部屋を照らす中、私はシーツ一枚を身に纏い、呆然と体を起こしていた。
隣には気難しそうな顔で寝ているXANXUSが、顔に似合わない穏やかな寝息を立てている。
主(あ、れ…私…本当に…？)
夢のような、あまりにも唐突だった出来事は記憶がぼんやりとしている。
けれど、体中につけられた歯型やキスマークと貫かれた痛みの残る下腹部が、私に昨夜のことは現実であると教えた。
主『…XANXUS……す、き…好き…』
XAN『…ハッ…もっと力抜け…』
熱に浮かされて自分が零した言葉と、蕩けるようなあの感覚。そして何よりも自分が見たことのなかったXANXUSの大人な表情に、私はいろいろな感情がいっぱいになって顔を赤くさせた。
主(こ、これって…ようやく女として見られたってこと？また許嫁として認めてくれたの？)
不安な私はそっと隣の彼の寝顔を見る。
主(ねえ、XANXUS
私…期待していいの…？)
寝顔を見つめ、その端正な顔に引き込まれるように、私は彼に口づけを落とそうと顔を下ろす。
けれどその瞬間、無骨な手が私の唇を覆って軽く上に押し退けた。
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ラスク - 面白いですね！やっぱりらっくさんの作品大好きです！更新楽しみ♪ (2019年2月17日 13時) (
レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - はやさん» 明けましておめでとうございます！七日までなるべく連続更新していきますので、どうぞお楽しみに。 (2019年1月2日 19時) (レス) id: d35425f297 (このIDを非表示/違反報告)
はや(プロフ) - 楽しみにしてます (2018年12月28日 2時) (レス) id: 2b1ff889bd (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ゆっくりノワールクローンNo.1さん» お久しぶりです！お名前変えられたんですね。こちらなかなか更新ができず申し訳ありません…できれば残りの夏休み中は更新続けていきたいと思います！ (2018年8月12日 17時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワールクローンNo.1(プロフ) - 一気更新嬉しいです…寝ずに待っていた甲斐があった…。 (2018年8月12日 5時) (レス) id: a2e5a81f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年6月30日 16時
