本音 ページ19
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夏油「やだ、Aと別れたくない」
……………………?
『いや、もう別れてんだって』
ほら離せと腕を叩くがより一層力が強くなっただけだった
その言葉は別れるって言った時に聞きたかったな
夏油「別れてない、むり、やだ」
『やだって言われてもなぁ』
酔っ払いの言うことをいちいちまに受けてられない
私と別れてもどうせすぐ女をつくると思っていたがそうでもないらしい
部屋に女を連れ込んだ形跡はないしそういう噂も聞かない。ま、私と寄り戻したとかふざけた噂流すくらいだからないんだろうけど
『あんたなら引く手数多でしょ?さっさと彼女作りなさい。んでその彼女にこういうことしなさい』
夏油「なんで、そんなこというの…」
『なんでって』
夏油「私にはAしかいらない……Aじゃないとやだ、」
とくんともうならないはずの胸が鳴った
だめだだめだ、こいつは酔っ払い
『とりあえず離してくれる?』
いい加減暑いからというと夏油は抱きしめていた腕を緩めた
さて酔っ払いの面を拝んでやるかと振り返ると私は目を見開くことになる
『………は?なんで泣いてんの?』
夏油の細い目がいつもより開き黒曜石の瞳からはぽろぽろと涙をこぼしていた
あいつらどんだけ飲ませたんだよ
夏油の涙を拭おうと手を伸ばすとそのまま掴まれ私の手に頬を擦り寄せる
・・・・可愛い
え、夏油ってこんな可愛かったか?てかさっきから行動があざとすぎない??
夏油「Aが別れるとか言うから………」
しゅんとまるで子犬のような顔をされればこちらが悪い気さえしてくる
『あのね、元はと言えばあんたが私のこと嫌いだからでしょ?』
夏油「嫌いじゃない」
またも食い気味に言われ今度は私も目をぱちくりとさせ驚いた
酔っ払いの言葉なんて真に受けてなかったがおそらく今のは本音なのだろう
夏油は顔をくしゃくしゃにさせて私を見つめる
夏油「嫌いなんかじゃない、私は、ずっと、ずっとAだけ、Aだけを好き、そばにいて欲しい、離れていかないで………」
すりすりと頬ずりされ泣いて赤くなった瞳がわたしを離さない
こんなことされたら誰だって許すんだろうな
でも、それより
『え、夏油って私のこと好きだったの?』
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名無し58428号(プロフ) - ヘタレ傑が良すぎる進化しそう (4月16日 3時) (レス) @page40 id: d193f19839 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - もう、めちゃ重ヘタレ夏油可愛すぎません?最高ですた (8月12日 7時) (レス) @page43 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - これで終わりなのは…すごく寂しいので…気が向いたら更新してくださいね。可愛い夏油さんのお話もっと読みたいです!…他に書きたい作品があるんですよね…いくらでも待ちます!🍟🍔😊💞 (2023年4月8日 20時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
マリオット@みるくおれ。(プロフ) - はいすき!!終わり方神 (2023年4月8日 12時) (レス) @page43 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
クジラ - 終わり方好きですそれだけです (2023年1月9日 11時) (レス) @page43 id: 69020aca8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山茶花 | 作成日時:2021年7月11日 20時