◎ ページ36
「誰からってぇ、風の噂でそう聞いたから俺ァ広告塔代わりに声を張り上げろと言われたんだがなぁ」
「どんな容姿の方が話してたか分りんすか！？髪が長い、女性、背の低い男性、とか！」
「黒蝶隊長、どうしたんです？そんな慌てて」
「お願い致しんす、一刻を争いんすから早う教えておくんなまし！」
「…フードを被っててよく見えなかったが、水色のような、青のような髪の長い女が喋ってた。あと、赤髪の男も居たはずや」
青と赤。その相対する二つの色には見覚えがある。これはまずいかもしれない。
きっと、彼が見たのは
「店主！直ちに鬼が出ることを知らせなんし！大声で！浦島坂田船の花魁道中は嘘でありんす！」
「なっ、お、鬼！？」
「遊男の命が最優先！分かったら早う動きなんし！」
その店主は「鬼が出るぞォ！」と自慢の大声を張り上げて、その報せを近辺に響かせる。
私の情報用のネックレスが青く輝き、隊員達の声が聞こえてくる。
「悪鬼出没！恐らく
私のその声に、間髪入れずに第一部隊、第二部隊、第三部隊、と返事が聞こえる。だが、数秒の後に聞こえた第四部隊の返事は、私に対する了承の返事ではなく、聞きたくなかった最悪の返事であった。
「こちら、第四部隊、10人中、8人、負傷状態でありんす！隊長！悪鬼二体、確認致しんした、
隊長、隊長！助けて、助けてください、お願い、助けて！死にたくない！」
ガツンと、頭を殴られたかと思った。10人中8人の負傷なんて、今まで有り得なかったし、前よりも格段に強くなった私の部隊ですら太刀打ちが出来ないだなんて思ってもいなかった。
段々と素の口調に戻っていく、私の部下は泣きながら助けを乞うていた。その事実が悔しく、唇を固く閉じて、大声で叫ぶ。
「
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ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2022年3月9日 2時) (
レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
露(プロフ) - すごく好きです…いままでこういう系統の作品や生々しい部分に触れるものは読んでこなかったんですけど、設定や世界観がすごく凝っていて引き込まれてしまいました…！更新、楽しみにしています！ (2022年2月19日 9時) (レス) id: ecc7bc2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 緋鞠さん» 廓言葉褒めて貰えて嬉しいです（；；）本当に有難いです（；；）めちゃめちゃ嬉しいです本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 呉羽さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります！本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - ルイさん» 世界観に拘ったのでそう言ってくださって凄くうれしいです、ありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
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