◎ ページ34
悪鬼を倒すには「女性の清廉で神聖な心」があれば倒すことが出来るのだと聞いて生きてきている。聞いてきたし、それが本当であることも知っている。
「じゃあ今までに男が隊を組んで、死んだって話は？聞いたことあるん？」
「いえ、そもそも隊を組むなんて話今の一度もありんせん」
男性が隊を組んだ所で悪鬼のいいオモチャにされて終わりで、ただコケにされて笑われるのがオチだ。
きっと
幾ら女性の立場が男性と同等になりつつあるからと言って、男性が悪鬼に立ち向かえない事には変わりない。
「本当に無いと思っとる？本当に戦えんと思っとる？」
「え？」
「ははっ！冗談やって！」
冗談と言うにはあまりにも真剣であった口調に、戸惑いを隠し切れない。
だって、今までそうして生きてきたし、何度も何度も目の前で仲間が死んでいく姿も見てきた。男性の方が力が強いし、体力もある。だからこそ、男性が隊を組む事が出来たらどれ程私達が有利になれて、どれ程の人間が死なずに住んだだろうと考えて生きてきた。
だからこそ、彼らの冗談は現実になればいいと、その冗談はどうか「冗談ではない真相」であってくれと願う。
けれど、幾ら願えど死んだ命は戻らないし、これから先隊を組むとなってもきっと二年後、三年後、或いは五年後や十年後の話になってくる。
「ただな、俺らも戦いたいなと思っただけやねん。だって、こんな所で金貰って癒すより男らしくじゃんじゃん戦いたいもんやろ？」
「俺は別にまーしぃみたいにかっこよく〜とかは思わへんけど黒蝶さん一人で重荷を背負ってるのは納得行かんわ」
「やけどわっちは気にしてありんせん。黒蝶家に産まれたの者として、最強の名を名乗る者として当然のことでいんすから」
「やぁっぱ黒蝶さんはもうちょっと経験積んだ方が楽になるわ。頑張ってくださいね」
「？…分かりんした」
ニッコリと含みのある言い方をする
黄と紫の花にさそわれ、黒蝶が舞う。
美しき三日月の元で藤と百合が狂い咲き、蝶が心のままに花々と狂い咲く。
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ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2022年3月9日 2時) (
レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
露(プロフ) - すごく好きです…いままでこういう系統の作品や生々しい部分に触れるものは読んでこなかったんですけど、設定や世界観がすごく凝っていて引き込まれてしまいました…！更新、楽しみにしています！ (2022年2月19日 9時) (レス) id: ecc7bc2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 緋鞠さん» 廓言葉褒めて貰えて嬉しいです（；；）本当に有難いです（；；）めちゃめちゃ嬉しいです本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 呉羽さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります！本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - ルイさん» 世界観に拘ったのでそう言ってくださって凄くうれしいです、ありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
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