オリキャラ短編集 13

大好きなあなた 4 ページ40

ウズメ「謝ること、ないよ...」

気分が落ち着いた彼女は、ニコリと笑った。

ウズメ「久し振りに自分の気持ち言えて、君の気持ちを知って、嬉しかった。これからも何かあったら、僕に言って。何度だって助ける」

スエンディ「ふふ...元の貴女に戻って嬉しいわ。ありがとう。...私も頑張って強くなるわ。一度だけでも、いいえ、何度でも貴女を守る為に...頑張るわ」

そう言うと、また彼女の頭を撫でた。

ウズメ「ちょ、恥ずかしいって...」

スエンディ「ええ?ずっとやってたのに。
それに、恋人同士はこんな事をするのが、当たり前でしょう?」

ウズメ「だって、誰か見てたら...」

顔を赤らめている恋人に、クスリと微笑んだ。

スエンディ「もう、可愛いわぁ」

その後2人は日本での体験入学を中断し、家族と共に元の故郷へ帰った。親が勧めたもう一つの学校に進学した結果、友達が前より増え、穏やかに過ごせる事が出来た。


後日談...?

ケルマ「思ったんだけどさ、2人は後5年もしたら、元の性に戻るんだろ?そん時どうすんのさ」

温泉まんじゅうの欠片を、ヒョイっと放り投げて口で受け止めて食べるケルマ。

スエンディ「私が急に男みたいな言葉になったら、どう思うかしら?ウズメが女口調の時は?」

ケルマ「...間違いなく気持ち悪いな。合わない。お前、雰囲気すらふわふわしてるし。
いっその事、オネエになれや。世間的にオネエは、悪くない立ち位置らしいな。それにあの子、そのままで良いと思うぜ」

冗談交じりに言いながらも、気にかけてくれる言葉遣いに微笑む少年。

スエンディ「ありがとう。貴女もそう言ってくれるなんて。皆も、同じようなこと言ってくれたのよ。ウズメもそうだったし」

ケルマ「本当、お二人さんはうぶだなぁ。
子供だからそうか。大人になりゃ、大抵の恋なんてドロドロらしいから、ちゃんと真っ当なお付き合いしろよ?裏切りでもしたら...ぶっ飛ばす」

スエンディ「怖くない凄みをありがとう。
それとね、ケルマ。温泉まんじゅう沢山食べて...。美味しいのは分かるけど、カロリー低くないかもしれないわよ?悠(はる)さん、太った貴女でも愛してくれるかも知れないけれど」

ケルマ「え」

スエンディ「さて、お暇するわ」

ケルマ「っておい待てやああああ!」


END

大好きなあなた あとがき→←大好きなあなた 3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す