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大好きなあなた 1 ページ37

スエンディ「久し振りだわ、貴女とデートなんて」

レモン色の羊、スエンディ・アルスは嬉しそうな笑顔で言った。赤色の鹿、ウズメ・テルプシコラーも同じ笑みを浮かべた。
2人は13歳になろうとしていた。

ウズメ「最近、色々と忙しくてね。ごめんな」

スエンディ「いいのよ。私も同じだったもの」

足湯に浸かりながら、2人は他愛ない話をしていた。両者の家族と共に日本に来て、訳あって滞在する事になっている。とある温泉街に、スエンディとウズメは、少年少女らしい初々しいデートを始めていた。2人が大人になれば、結ばれる事になっている。両方の親が決めたことだったが、スエンディとウズメは昔から仲が良かった。

スエンディ「ウズメ、学校は楽しい?」

ウズメ「んー...どうかな」

スエンディ「...そう、私も同じ」

2人は、中学校の進学を考えていた。
双方の親は2つの学校を勧めた。
1つは大らかな校風の学校。1つはこの日本の指折りの名門校。どちらも捨て難かったので、一応体験入学として、日本に来てその学校に通い始めたのだった。
名門だけあって、全てにおいて満足だった。

スエンディ「覚えている?一緒に制服を着て、手をつないで歩いたこと」

ウズメ「初めて着たんだけどさ、中々馴染めなかったな」

スエンディ「私も、そうだったわ」


一緒に歩いた日。2人は教室で自己紹介をした。すぐに友達が出来た。

「すごーい!スエンディちゃん、お裁縫出来るんだ!」

スエンディ「良かったらあげるわ。ボタンが外れたとか困った事があったら、私が直してあげる」

「本当?ありがとう、女子力高いなぁ」

自慢の裁縫で、女子の心を掴んだ。

「マジで?お前の親父って、あの歌手の?」

ウズメ「エラト・テルプシコラーさ。それと僕、踊れるんだ」

「へぇ、見せてくれよ」

ウズメ「それは気が早いよ。今度、父さんの出るコンサートに来てみたら?チケットも席も用意するよ」

持ち前の朗らかさで、男子から一目置かれた。
全ては順調そのものだった。


ウズメ「さて、デート再開するか」

スエンディ「ええ、充分身体が温まったし、どこへでも行けるわ。行きましょう」

足をしっかり拭いて、2人は温泉街を歩きだした。近代的な場所があれど、情緒あふれるノスタルジックな街並みが、なんとも愛おしい。

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ルツ・ヒューイット(プロフ) - 新藤息吹さん» ありがとうございます!アンテをもしやるとしたら、ずっと平和ルートばっかすると思います(笑)フラウィー戦もヒーローアンダイン戦もやりたい気持ちはありますが、やりたくないです(笑) (2018年11月17日 21時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです!見事にUndertaleにハマりましたね… (2018年11月17日 20時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - すぐ終わるかもしれない話です(笑)一応、ホラーチックな(?)ストーリーになります。 (2018年11月14日 22時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです!体を温めてゆっくり休んでくださいね! (2018年10月26日 18時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 訳ありまして、私ルツは...『ルツ・ヒューイット』というペンネームに変えます。呼び方はこれまで通り『ルツ』で大丈夫です! (2018年10月13日 18時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルツ・ヒューイット | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年9月5日 21時

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