冥府の悪霊達 22 ページ22
生まれ育った場所は、よく言えば誰もが強い絆で結ばれていて、悪く言えば身勝手でわがままな人達しかいなかった。シュネルの両親は、幼心が付いてから間もなくそれぞれの両親に言われた。
「今日から、この子と仲良く遊びなさい。そして大きくなったら、結婚しなさい」
2人は子供の頃から両親に、近所の人達にそのように虐げられた。仲良くなりたくなかった。他の友達と遊びたいのに、勉強とお手伝いをしなくてはいけないのに。その時に限って
「どうして1人でいるの?あの子と遊びなさい」
「さっきの子と遊んでいたでしょう?一人ぼっちでいるあの子を悲しませないで」
誰もがそう言ってくるので、仕方なく互いに遊ぶ振りをする。仲の良い男女の幼馴染として、その頃から振舞わなければならなかった。
子供心には過酷過ぎる拷問だった。好きでもない相手と側にいるうちに、絆や愛が芽生える代わりに心は歪み、憎しみ合うようになった。1、2度、激しく喧嘩をして罵った事があった。この後双方の両親から手酷く折檻され、近所からしばらく冷たくされた。本心を訴えても『仲良くして結婚しろ』の一点張りだった。
環境の所為で歪んだ2つの心は、元に戻せないまでに更に歪んだ。本音では憎しみでいっぱいなのに、周囲から痛い目に遭いたくない為に、偽りの顔と振る舞いをしなければならなかった。
『偽物でも、やがて本物に変わる事がある』という言葉があるが、何年経っても両者の間には卑屈になった感情しかなかった。表向きは仲の良い幼馴染と振る舞いながらも、裏では憎しみ合っていた事を他人に知られてはいけなかった。やがて成長して、互いに別の好きな人が何度出来ても
「ごめんなさい、貴方には彼女がいるんでしょう?昔からの付き合いだから、私より強い絆で愛し合っているでしょ?」
「彼奴と付き合えよ。幼馴染なんだろ?結婚の約束もしているじゃないか」
思いを寄せていた相手にこう言われ、泣く泣く何度も諦めていった。恋すら自由に出来なかった。本当に好きな相手と、一緒になれなかった。憎しみ合う2人は、偽りの笑顔のまま結ばれた。全く愛の無いままで。結婚しても、そこでも近所の目があった。良き夫婦として振舞わなければならない苦痛を2人は泣き、憎しみ合い、狂ってしまいそうだった。数年後にシュネルが生まれた。
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ルツ・ヒューイット(プロフ) - 新藤息吹さん» ありがとうございます！アンテをもしやるとしたら、ずっと平和ルートばっかすると思います（笑）フラウィー戦もヒーローアンダイン戦もやりたい気持ちはありますが、やりたくないです（笑） (2018年11月17日 21時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです！見事にUndertaleにハマりましたね… (2018年11月17日 20時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - すぐ終わるかもしれない話です（笑）一応、ホラーチックな(？)ストーリーになります。 (2018年11月14日 22時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです！体を温めてゆっくり休んでくださいね！ (2018年10月26日 18時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 訳ありまして、私ルツは...『ルツ・ヒューイット』というペンネームに変えます。呼び方はこれまで通り『ルツ』で大丈夫です！ (2018年10月13日 18時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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