【歌い手】シェアハウスの裏倉庫。

メリークリスマス！その３ ページ38

「「「『おかえりなさーい！』」」」

声をそろえてそう言うと、リビングにいそいそと入ってきた3人。
とても寒そうだ。

しゃむくんが、テーブルの上を見て歓声をあげた。

「わー、すごいすごいクリスマスディナーだ！」
「俺頑張ったよ？」

店長が胸を張る。
アンさんが笑いながら言う。

「プレゼント交換は天月くん帰ってきてからだなー、あえて天月くんの歌ってる曲かけながら交換しちゃおっと」

かなりの悪巧み計画である。絶対天月くん恥ずかしがる。

灯油さんが言った。

「ろんの店でケーキ買ってきた。…あと、外、雪降ってるぞ」
「「『え！？』」」

私とまふくん、それに96ちゃんはすぐさま窓にかけより、シャッとカーテンを開け放す。
…そこには。

「わー…」

96ちゃんが口をぽかんと開ける。
ひらひらと舞い落ちる雪。

ホワイトクリスマスだ。

いつの間に、ほかの人たちも窓際に来ていて。

静かにしんしんと降り積もる雪を見ていた。


だって、今日はクリスマス。

離れていても、心は一緒だから。

〜〜〜
COF札幌昼の部最高でした…！
まふくんの「秘密だよ」が可愛すぎた…！！

あと、ネットが繋がらない状況が年始まで続くと思われます…！
更新するときは一気に更新しますので、よろしくお願いします！
お正月短編も1月3日くらいに書くと思われます！

あと“会いに行く”とか言ってるので時系列は気にしないでやってください。
シェアハウスは時空すら超越します。(黙れ)




＊*気まぐれにそらろん*＊

クリスマスは、仕事だった。
ぶっちゃけ言うと休みにしようかとも思ったのだけれど、常連のカップルの彼氏から「クリスマスにろんさんの夜カフェで彼女にサプライズしたいんです」とまで頼まれたら営業せざるをえない。
そんなカップルも送り出し、ケーキを売るに徹する夜8時半。
一気に売切れてくれたら有難いんだけど、残り1個。これを残して帰るわけにはいかない。

とはいえ、彼氏のそらるも今日は仕事だ。
私が仕事がある、と伝えたら、“じゃあ俺も仕事するわ”なんて。

…シェアハウスにでも行ったらよかったのに。もうすぐライブも控えてるんだから、体調でも崩したらどうするつもりよ。

けれど、そらるに会いに行きたいから会いにいくなんてベタベタにベタな、甘い彼女らしい行為もできなくて。

むぅ、と思わずむくれてカウンターに頬杖をついた。

―…と。

「…あら」

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