罪 「お出掛け」 ページ4
この時の僕にはまだあまりこれと言った計画は無く、人員を集める事だけに力を尽くしていました。
そんな中で彼女は僕の習慣を学習しては何かをしようとするところを見ると、健気だとも思う反面、何処かペットの様な感覚になるのです。
出会って一週間が経ち、身の回りの世話を任せる様になった頃。
「フョードル、明日は…クリスマスですね…。」
そう言われて僕はモニターの画面を見ると日時には12月24日と記載されているのでした。
クリスマスと言えど、僕は特に興味はない為、毎年神に祈りを捧げてその日を終えてしまうのですが、今年のクリスマスは特別です。
「そうですね、何かしたいことでも…？」
そう言うと彼女は「………いいえ…。」と言ってそのまま顔を背けてしまいました。
相変わらず無口で欲の無いその少女は矢張り顔を背けては無表情な彼女を見て考えました。
「そういえば…少々出掛けてみませんか？」
彼女を此処に連れて来てからまだ一度も出掛けることはありませんでした。
気分転換と新しい駒を探す為に良い機会だと思ったのです。
彼女は僕の顔を見るなり不思議そうに首を傾げるのでした。
「………フョードルが…そうしたいなら…。」
「ふふっ、では行きましょうか。」
僕は微笑みを浮かべると彼女を隣につかせると廃屋を後にするのでした。
それから街中を歩くと、大きなクリスマスツリーやリース、サンタクロースの人形等で飾り付けられた家やお店が建ち並ぶ通りに来ました。
白と赤と緑の三色に染まった街並みはとても美しく広がり、街の人達はケーキの入った箱を持って行き交うのです。
お店のBGMとして流れてくるのはクリスマスのテーマに沿った音楽が聴こえてくるという程、明日を楽しみにしているのでしょう。
「すっかり街も賑やかになっていますね。」
僕が振り返って言うと彼女は其処には居ませんでした。
見失ってしまったかと思うと行き交う人の群れの中から彼女の姿を見付けました。
あれ程ぴったりと僕に張り付いていた彼女が、何故かとあるお店の前で足を止め、硝子張りの向こうをじっと見詰めているのです。
僕は彼女の下へ向かうと、そのお店はジュエル等、沢山のアクセサリーが売られている小さなお店でした。
「何を見ているのです？」
彼女の視線の先を追うと、其処には・・・。
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ぽいふる(プロフ) - 海璃さん» 有り難う御座います！更新が遅れてしまっているので、頑張ります！これからも応援宜しくお願いします！ (2018年12月5日 11時) (
レス) id: e8bdc43140 (このIDを非表示/違反報告)
海璃(プロフ) - 入りから凄く面白いです！更新楽しみに待ってます(*^^*)頑張って下さい！！ (2018年11月29日 12時) (レス) id: 36e39e0c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいふる | 作成日時：2018年9月15日 19時
