【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ34)

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34話ページ34

愛梨「おじさん!起きて!!」
コナン「おじさん!!」

コナンと愛梨は風見の肩を揺すりながら、必死で呼びかけた。
しかし、風見は一向に目覚めない。
そのとき───頭上でガガンと音がして、ゴンドラが揺れた。
驚いて見上げると、軍用ヘリから下りたアームの四本の爪がゴンドラの上を走る鉄骨をつかんでいた。
メキメキメキ……と音を立てながらひん曲がった鉄骨が砕け、むき出しになったゴンドラを開いたアームの爪がガッチリとつかむ。

ズズウゥゥン……と観覧車が大きく揺れ、砕けた鉄骨がLEDビジョンに激突して火花が散った。

「何だ!?」
「何が起きてる!?」

観覧車の下で待機していた公安刑事たちが驚いて見上げる。

爆弾を解除していた安室の足元も大きく揺れ、とっさに消火栓ボックスをつかんだ。

安室「クソォ、仕掛けてきたか!」

揺れが収まると、安室は再び基板のコードをピンセットで持ち上げた。
もう迷っている場合じゃない。
どちらかに決めなければ───……!!

ゴンドラの間に身を潜めていた赤井は、ゴンドラの脇から出てきて再びライフルを構えた。
スコープをのぞいて、軍用ヘリに狙いを定めようとするが、強風で長い銃身がぶれる。

赤井「この距離では無理か……」

赤井がゴンドラをつかんだヘリをにらみながら、悔しげに唇を噛んだ。

アームがゴンドラをつかんだことを確認したジンは、ニヤリと笑った。

ジン「よし、ずらかれ!」

キャンティ「あいよ!」

キャンティが操縦桿を握り直すと、

コルン「……8時の方向……」

隣に座ったコルンが突然口を開いた。
コクピットの外を見ながら首を動かす。

コルン「観覧車の上……何か動いた……」

ジン「公安が逃げたか？ゴンドラを熱で探れ!」

ジンに指示されたウォッカは「了解」と手元のキーボードを打った。
パソコンのモニターに熱センサーが捉えたゴンドラ内部の映像が映る。
青く表示されたゴンドラ内部に、三つのオレンジ色の人型のようなものがぼんやりと映った。
二人は子ども、もう一人は男だ。

ウォッカ「兄貴!キュラソーが乗ってませんぜ!!」

ジン「何!?キュラソー……まさか……」

裏切ったのか───!?

険しい表情をしたジンがぎりりと奥歯を噛む。

ジン「ゴンドラを捨てろ!!」

ウォッカ「りょ、了解!」

ウォッカは慌ててキーボードを打ち、タッチパネルに触れた。