6話 ページ40
あたしと美雪はすぐに駆け寄った。
友代「布施君、日高さん下ろしましょう」
布施「いや……そんな事言っても、もう他に部員いないんだし」
美雪「友代、そう言う言い方ないよ」
『そうだよ、ちょっと落ち着けって』
美雪とあたしがそう言うと友代は悔しそうな顔をしてすぐに舞台を降りてしまった。
美雪「『あ、友代!』」
呼びかけるが友代は席へと戻っていく。
その途中水を取りに行っていた真壁君とすれ違い、彼が水を差し出すが友代はそれさえも無視して席へと戻ってしまった。
それを見送っていると晴美が口を開いた。
桐生「だいたいどうして友代がクリスティーヌ役なのよ」
あたしと美雪は振り返る。
桐生「演劇部になんてほとんど顔も出さなかった癖して!織絵もそう思うでしょ?」
あたしと美雪にそう言った後、晴美は日高さんを振り返った。
日高「わたしは…」
桐生「織絵だって配役に納得できないって言ってたじゃない!」
晴美の言葉に日高さんは顔を逸らす。
桐生「ちゃんとクリスティーヌ役のオーディションやってもらいましょう」
日高「もういいわよ!!」
桐生「よくないわよ!!」
布施「いい加減にしろ!!!」
2人の言い合いに被せるように布施君はそう怒鳴った。
そして椅子に座る。
布施「こんな雰囲気じゃ、稽古なんかできないよ!!」
確かに…。
佐木「やっぱりクリスティーヌ役は月島先輩だよなぁ」
あたしたちは佐木君のその言葉に目を伏せた。
すぐに日高さんが顔を覆ってしゃがみ込みながら泣き始める。
何とも言えない雰囲気がその場に流れて、事情を知らないはじめちゃんがあたしに視線を送ってくるがそんな事より今はこの場をどうにかするべきだと判断してあたしはパンッと響かせるように思い切り手を叩いた。
『みんな1回休憩はさもう。こんな雰囲気でやったってできるものもできないよ』
その言葉にみんなひとまず頷いてくれてその場は解散となった。
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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年8月6日 1時