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22話 ページ5

神崎「おっと、動くなよ?動いたらこの女の頭を撃ち抜くぜ」



頭に当てられる銃に思わず舌打ちを溢しそうになった時警部さんが「馬鹿なマネはよせ!」と言った。
だが神崎さんは「こい!」とあたしの腕を引っ張るとそのまま外へと逃げ出して、玄関の先の広場で足を止めて振り返った。
あたしは彼に腕を引っ張られて再度頭に銃を突きつけられる。
みんなも外に出てきた。



神崎「あの忌まわしい事件の前から母さんは俺を身籠っていたんだ。そして事件の後、俺は生まれた。この村の連中に復讐するためにな!」



頭に銃をつきつけられているという滅多に感じる事のない緊張感にあたしはぐっと神崎を睨みつけた。


こんな奴をさんづけにするなんてもったいない!


美雪が泣きそうな目でこっちを見ている。
あたしが気付いて美雪の腕を引っ張ってなきゃ、彼女がこの立ち位置にいたのだ。
こんな危険な立ち位置に彼女を置かせられない。



神崎「戸籍上死んだことになっていた母さんは真っ当な仕事にもつけず、血の吐くような思いで俺を育ててくれた。毎日キツイ仕事から帰った母さんは俺に火傷の痕を見せながらこう言った!「お前は母さんの代わりにあの連中に復讐するんだよ。お前は…あいつらを殺すために生まれてきたんだから」ってな」




掴まれている腕に力が込められて痛い…。
あたし今回、本当に痛いことだらけかも。


思わず握力の強さに顔を顰めた。



神崎「俺と母さんが味わってきたこの苦しみを…!何倍にもしてこの村の連中に味合わせてやることが俺の生きる糧だったんだ!!」



意識があっちに向いてる間にあたしは逃げ出そうとしたが、それに気づかれてあたしは神崎の真正面に立たされて顔の横から銃をはじめちゃんたちに突き出された。
銃口が真横にあって冷や汗が流れる。



神崎「そのためだったら…俺はなんだってやる」



神崎はそう言うとあたしの顔の真横から銃口をみんなに向けた。
すると風祭さんが「待ってくれ!」と前に出て来た。



風祭「詩織は……き、君のお母さんは…どうなったんだ」


神崎「死んだよ」



あたしは思わず目を見開いた。



神崎「俺が殺したんだ」



こいつ…っ!



神崎「母さんはさまざまな殺人術を俺に仕込んだ。そして最後の仕上げとして自分を殺さしたんだ」



親も親だけど…子供も子供だな。
戸惑いも無く血のつながった家族を殺すなんて…!



神崎「あれから俺は何人殺しても何も感じなくなった」



……っこいつ、マジで狂ってる!

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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2019年8月6日 1時

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