24話 ページ25
病院の長い廊下を駆け抜けてAの病室へと向かう。
ドアを開けて中に入ると、壁際におばさんとおじさんがいて、上体が起こされたベッドの上には目を開けているAがいた。
一「A…!!」
俺のその声に反応してAの視線が此方へ向く。
まだ頭には包帯が巻かれているが、それを覆っていたネットは取り外されていた。
Aが俺に向かって微笑むと脈を測っていた先生が口を開く。
先生「鈴蘭さんは頑張りました。もう大丈夫です。ですが傷は浅いと言っても治っているわけではありません。動いてもいいですが…まだもうしばらくは安静にしていてください」
『はい』
Aが頷くと、先生はコクンと頷き返して、Aから離れた。
一「先生……先生ありがとうございます!」
俺は先生に頭を下げてすぐにAの元へと駆け寄った。
後ろではおばさんとおじさんが「ありがとうございます!!」と先生にお礼を言っている。
Aは俺へと向き直ると、力なく微笑んで『金田一君…』といつもの声を出した。
一「ごめんな、A。危ないめに合わして」
『…ううん、大丈夫。油断してたあたしも悪いし。……そうだ。美雪は？』
一「まだ…」
『そっか』
視線を落としたAに合わせて俺も顔を俯かせる。
理恵「A…」
『お母さん、お父さん…』
優也「ったく、心配かけさせやがって……このバカ娘が」
そう言って呆れたような顔を見せるおじさんにAはにへらとした笑みを浮かべて謝った。
おばさんの話ではもう退院しても大丈夫らしい。
すると、後ろから先生が声をかけてきた。
先生「退院してもいいですが、まだしばらく安静に。運動は控えて」
『はい』
Aが素直に返事をしたのを見て、俺がAの方に顔を向けると同時に彼女は俺の制服を掴んだ。
何事かと顔を覗き込む。
一「A…どうした？」
『せ……と…』
一「え？」
『せ…』
一「せ？」
『せ…らとなか…』
まだ少し辛いのだろう、精一杯の声でそう言ったAに俺はハッと顔を上げた。
一「そうか……ありがとう、A!」
俺がそう言ってAの頭を傷に触らぬ程度で撫でると、彼女はふにゃりとした笑顔を見せた。
赤くなりそうな顔を必死に抑えて、俺は学校へと戻る。
じっちゃんから譲ってもらった自転車に乗りながら学校への道を全速で飛ばす。
一「必ず、事件の謎を解いてみせる。じっちゃんの……じっちゃんの名にかけて!!」
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さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか！ (2019年12月7日 11時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる！ (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました！申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません！名探偵コナンっていつ頃更新しますか？ (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません！名探偵コナンっていつ頃更新しますか？ (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年7月28日 0時
