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出雲「あいつはそういうんちゃうからな。戦闘要員やないけど…なんちゅーんかな。アイツがおるとウチは上手く回んねん」
エリック「……?」
出雲「敵味方問わず、人を手懐けんの得意な奴やしな」
エリック「………ふうん。あの2人は?」
エリックの視線がソファでチェスをやって盛り上がっている私達に向く。
藤島と出雲も私たちに視線を向けた。
『……チェックメイト』
華奈「うっそ!?」
『あんた、相変わらずチェス弱いねぇ』
華奈「あんたが強すぎるんだよ!!」
ワイワイと盛り上がる華奈と私の姿に出雲と藤島は笑みを浮かべた。
出雲「あの2人も強いで。たぶんAの方は下手したら尊並みやろうし。吠舞羅のNo2やからな、うちのお姫様は」
藤島「華奈さんも強いスよね」
出雲「華奈も…そうやな、八田ちゃんより強いな。あの2人が揃うと多分誰も勝てへんやろうな」
エリック「…そんなに?」
出雲「まぁ、Aの方はあんま戦わんけどな」
エリック「何で?」
出雲「そら、怪我させたないし。何より尊が嫌がっとるからやろ」
藤島「俺らもあんまりAさんが戦ったところは見た事ない。けど、強いのはわかる」
私の場合、尊や出雲や多々良から戦うことを禁止されているのであまり力を使うことはない。
反対に華奈の場合は、戦闘要員としてよく駆り出されている。
なんかねー、尊たちは私が戦うこと反対するからいつも見てるだけなんだよね。
私は出雲たちの会話を耳に挟みながら、ご飯を口にしながらチェスをする華奈の相手をしていた。
数日後。
八田「……………で。テメーはマジいつまでいる気なんだよ!毎日毎日でけー座敷わらしみてえに居座りやがって!」
エリック「It's none of your business.(おまえには関係ないだろ)」
八田「オレにだけ英語で喋んのヤメロ!!!」
華奈「あはは!嫌われてんじゃないの?八田ちゃん」
相変わらずの2人に私たちは最早何も言う気はなく、華奈なんかさんちゃんと一緒に笑っている。
多々良「本気で行くとこないならいっそうちに入る?」
エリックは多々良を一瞥すると、タッと駆け出してバタンと出て行った。
多々良「ありゃ。嫌われたかなー」
八田「マジ態度わりーなアイツ」
華奈「どうしたんだろうね?」
『さあ?』
私たちがそう話していると、藤島はエリックを追って店を出て行った。
相変わらずのお人好しぶりに私と華奈は顔を見合わせて笑みを浮かべる。
ああいうところが藤島の良い所だよね。
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かなと - 違反だということを少しは意識して下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月24日 8時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月24日 8時