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そしてルフィの上着をぎゅっと握りしめて、彼に寄り添うように体を寄せる。カナはそんなAの様子を横目に見て、シキに視線を向けた。
カナ「(A……？)」
シキ「んん……？あァ、あれか。『フワフワの実』の能力だ。おれは、ふれたものを重力に関係なく自在にコントロールできる。」
能力者だと名乗ったシキは、甲板を見まわした。
ゾロがいつも鍛錬につかっているダンベルを目にとめると、そちらに歩いていく。その脚は義足で、しかも先は刃渡り数十センチの刃になっていた。
身をかがめると、シキは指先で軽くダンベルにふれた。それから腰を伸ばすと右手を上げる。
すると───ダンベルが、フワフワと浮き上がったではないか。
マストのてっぺんの高さまで昇ったダンベルは、シキが手をふり払う仕草をすると、支えをうしなって落ちた。それをゾロが片手で受け止める。
ウソップ「おおっ!」
チョッパー「すげェ!」
ウソップとチョッパーは素直に歓声を上げた。
ルフィ「おっさん!おれもフワフワしてくれ!」
シキ「ジハハハハ!残念……おれ以外の人間や、動物、生きてるものは浮かせられねェ。」
ルフィ「なんだ、つまんねェ。」
カナ「ていうか、その頭の舵輪はなんなの……？」
カナが、シキの頭にのった異物を指した。
シキ「これは、その昔……うっかり刺さったのだ。」
カナ「『どんな、うっかり屋さんだ!』」
ルフィの後ろにいたAは思わずカナと一緒に突っ込んでしまった。だが、すぐにシキの視線が自分に移ったのを見て、ルフィの背中にぎゅっとしがみつく。
ルフィ「A……？」
ルフィが小さく名前を呼ぶと、Aは目を細めてシキを見つめながらルフィに強くしがみついた。そんな彼女の様子にルフィは疑問に思いながらもAの肩を抱き寄せる。
カナはその様子を見ながらAの傍に来て、彼女を守るように寄り添った。
ひとまずシキに敵意はないようだった。サイクロンの情報を伝えてくれた礼に、もてなしたいといって、シキは〈麦わらの一味〉の面々を彼の島船に招待した。
シキ「───ほんの礼だ。来てくれるな？」
ルフィ「いや、いーよ。急ぎの用があるんだ。」
おもてなしのごちそうにいちばん目がないはずの、食いしん坊のルフィが断りを入れた。
シキ「……………？」
ルフィ「おれたち、これから
この船長の言葉に、一同はどよめいた。
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SARA(プロフ) - 大好きです！ルフィ夢が好きなのでありがとうございます！🤍 (5月13日 20時) (
レス) @page1 id: 1b37a3f4d3 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初見です。はじめまして、 夢小説を読んでいると、繊細な文章、語彙力を尊敬したい気持ちを持ちました。ルフィと夢主との関係性も好みなタイプでした。 (2021年1月12日 16時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - 面白いです！これからも楽しみにしてます！ (2020年4月23日 1時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2020年4月22日 1時
