36話 ページ36
小五郎(愛梨)「つまり、矢島さんと犯人は顔見知りでないと、あんな傷はつかないってことですよ」
平次「犯人はかるたに詳しく、矢島さんと顔見知りで、犯行時刻にアリバイがない、そして彼の死によって得をする人物……」
平次が犯人像を詳しく推定すると、関根は「ふむ」と腰に手を当ててうなずいた。
関根「こら不思議やな。僕に当てはまる。しかしな」
関根はソファに歩み寄り、小五郎のすぐ後ろで背もたれをつかんだ。
関根「アンタが今しゃべったんは、全部推測やろ。僕を犯人にしたいんやったら、証拠を持って来なあかん」
そのとき、ドアをノックする音が聞こえた。
「関根様、お時間です。お願いします」
関根「おう、今行くで」
ドアに向かって返事をした関根は、うつむく小五郎を見て勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
関根「残念やったな。もう時間や。ほなな」
小五郎(コナン)「最後にもう一つだけ、聞かせてください」
関根「しつこいな。何や!?」
ドアノブに手をかけた関根が、苛立ったように振り返る。
小五郎(コナン)「あの日、遅れて来たあなたは、状況を確認するため、すぐに阿知波会長と話を始めましたね?」
関根「ああ、そうや。それがどないした?」
小五郎(愛梨)「一つ気になった会話がありましてね。覚えていらっしゃるかわかりませんが、『皐月杯が中止になってしもたら、矢島は無駄死にどころやない。殴られ損や!!』……確か、そうおっしゃったはずです。普通、凶器が刀だと聞けば、斬殺か刺殺と考えるはずだ」
ソファのそばで愛梨は話しながら、関根を見た。
平次とコナンも視線だけ動かして、関根の表情をうかがう。
小五郎(愛梨)「にもかかわらず、あなたは殴られたと言った。凶器の刀がさび付いていて抜けなかったことは、犯人しか知らないことだ。なぜ、あなたは撲殺だと知っていたんですか?」
関根「そ、それは……現場で遺体を見たからや。もうええやろ!」
関根がドアを開けて出て行こうとして、コナンはすかさずたたみ掛けた。
小五郎(コナン)「あなたが来る直前、遺体には覆いがかけられた。あなたが直接遺体を見る機会はなかったんですよ」
関根「うっ……」
関根は思わず小さく声を上げた。
その顔はあきらかに狼狽している。
関根「そ、それは……何となくや。血の飛び散り具合とかで、何となく殴られたんやないかと思い込んだんや。とにかく僕は殺しとは無関係や!」
関根はそう言い捨てると、逃げるように部屋を出た。
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時