35話 ページ35
小五郎(愛梨)「もし矢島さんがいなくなれば、貴方は……」
関根「ヤメヤメ、アホらしい!」
表情を強張らせた関根はいきなり立ち上がった。
関根「そら僕かて優勝したいわ!そやけど、ライバル殺すなんて、そんなん無茶苦茶や。そもそも警察が強盗や言うてんのに、なんでや!?」
小五郎(コナン)「理由はいくつかあります」
小五郎の子t場に、詰め寄ろうとした関根はハッと目を見開いた。
小五郎(コナン)「まず、強盗にしては荒らし方にムラがあることです」
平次「犯人は、かるた関係のものには一切手を触れてへんかったっちゅうことや」
平次が言葉を付け足すと、関根は小ばかにしたようにフッと息を吐いた。
関根「人殺してもうて慌てたんとちゃうか?」
小五郎は「なるほど……」と言った。
小五郎(愛梨)「私はてっきり、犯人がかるたの品々に愛着を覚えていたため、乱雑に扱うことができなかったのかと……」
関根はやれやれと肩をすくめた。
関根「探偵っちゅうのは、けったいなこと考えるんやなぁ。まぁ、どう推理しようとアンタらの勝手やけどな」
そう言ってチラリと平次を見ると、両手を上に向け、目を閉じたまま小五郎の背後へと歩き出す。
(やっべ……!)
ソファの後ろに隠れているコナンと愛梨のすぐそばで、関根は立ち止まった。
関根「何にせよ、僕には関係のないこっちゃ」
平次「そっ、そーいや!」
平次が大きな声を出してガタッと立ち上がった。
関根「ん?何や?」
目を開いた関根が平次を振り返る。
その隙に二人はソファに回り込み、平次の陰に身を潜めた。
平次「あの離れの廊下、床が軋むんや。ギシギシ言うてな。覚えてるか?」
関根「それがどないした?」
関根がたずねると、コナンは蝶ネクタイ型変声機を口に当てた。
小五郎(コナン)「あれだけの音だ、誰かが離れに入ってきたらすぐに気づくはずです。しかし、遺体に争った形跡はなかった」
関根は「なるほど」とあごに手を当てた。
関根「侵入者は矢島の顔見知りやと言いたいようだが、そらちゃうで。練習とはいえ、かるたは相当な集中力が必要や。一度集中したら、少々の物音がしても気づかへん。せやから矢島は、入ってきたモンに気付かず殺されたんや」
小五郎(愛梨)「それはあり得ません」
小五郎は間髪を入れず否定した。
小五郎(愛梨)「矢島さんの致命傷は、頭のど真ん中にあった。もし、彼が侵入者に気付かずかるたを続けていたとしたら、傷は後頭部にあるはずです」
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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時