45話 ページ46
(やばい……身体が動かない。何とか……何とかしないと……)
意思とは裏腹に愛梨は再び目を閉じ、意識を失った。
蘭「愛梨ちゃん!」
県道に停められたジープから蘭が飛び出し、雪崩に覆われたゲレンデに向かって駆け出した。
小五郎やダムの職員も後を追う。
蘭「愛梨ちゃん!愛梨ちゃん!」
雪崩の上を駆け上がった蘭は、必死で雪をかき分けた。
園子「ガキんちょ、ガキんちょ……!」
園子や小五郎、阿笠博士も手分けして雪を掘り、ダム職員はゾンデと呼ばれる埋没者を探す長い棒を雪に刺しながらどこかに埋まっている愛梨を探す。
小五郎「何分だ!あれから何分経った!?」
小五郎が叫び、阿笠博士は「確か───」と腕時計を見た。
哀「11分50秒!」
正確な時間を答える声に阿笠博士が驚いて顔を上げると───灰原とコナンを先頭に元太、光彦、歩美たちがゲレンデを上ってきていた。
県道に停められたジープから武藤とみずきも上ってくる。
コナン「雪崩が起こってから、もうすぐ12分経つよ!」
コナンの言葉に、小五郎と園子の顔色が変わる。
小五郎「何だと!?」
園子「ってことは……」
阿笠「タイムオーバーの15分まであと3分じゃ!」
阿笠博士の声に、必死で雪をかき分けていた蘭がハッと顔を上げる。
蘭「そんな……!」
哀「みんな!」
コナン「愛梨を探せ!!」
切羽詰まったコナンの声が響いた。
灰原とコナンに言われた光彦、元太、歩美は「え！?」と目を丸くし、顔を見合わせた。
光彦「まさか、愛梨さん……」
元太「あの雪崩に!?」
歩美「えー!」
子どもたちがショックを受けている中、蘭は携帯電話を取り出し、震える指で愛梨の携帯番号を押した。
蘭「お願い……かかって……!」
蘭が祈るように携帯の画面を見つめると───『ダイヤル中』から『呼び出し中』に変わり、呼び出し音が鳴った。
蘭「かかった……!」
小五郎「みんな静かにしろー!愛梨の携帯に耳を澄ますんだー!」
小五郎が叫び、全員が雪を掘る手を止めて耳を澄ます。
蘭は携帯電話をギュッと握りしめた。
(愛梨ちゃん、どこ……どこにいるの……!?)
すると、ゲレンデの下の方で、かすかに携帯電話の呼び出し音が聞こえた。
蘭「愛梨ちゃん!」
コナン「愛梨……!」
蘭とコナンは雪の上を滑るように下りると、呼び出し音を頼りに雪を掘った。
呼び出し音が少しずつ大きくなり、ついに愛梨の携帯電話が雪の中から出て来た。
蘭「あった!愛梨ちゃんの携帯……!」
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さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (
レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - ２０話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか？できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです！他の作品も楽しみにしてます！ (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2014年12月16日 20時
