42話 ページ43
愛梨はピンで川の周辺を見回した。
(何か……何か村を救う手はないの!?)
すると、愛梨の目にリフトが見えた。
廃スキー場のゲレンデだ。
(スキー場か!)
そのとき、さらに爆発が起き、ダムのあちこちが崩れた。
天端道路の端にたどり着いたダム職員、子どもたち、灰原、コナン、みずき、武藤は見晴らし台に続く石段の上へ駆け上った。
「ケガはありませんか!?」
「みなさん、いらっしゃいますね!?」
ダム職員が確認すると、元太が叫んだ。
元太「愛梨がいねえんだよ!」
光彦「女の子がひとりいないんです!」
「何だって!?」
子どもたちは柵に駆け寄り、あちこちで黒煙が巻き上がるダムを見つめた。
歩美「私を助けたあと、いなくなっちゃったみたい」
光彦「愛梨さん……!」
歩美と光彦の横で、灰原とコナンも険しい表情でダムを見つめる。
(いったい何を……)
(A……!!)
ダムのあらゆる場所で次々と爆発が起こり、愛梨がいる場所にも黒煙と炎が押し寄せてきた。
(まだ爆弾が残ってたんだ!クソッ!)
足元が次々と崩れ出し、愛梨は黒煙とガレキの中を走った。
しかし、前からも黒煙が押し寄せてくる……!
ダムの内部の通路に仕掛けられた爆弾がさらに爆発し、正面壁から黒煙と炎が吹き上げ、亀裂から大量の水が溢れ出した。
「まずい!ダムが決壊する!」
「みなさん下がってください！」
ダム職員が指示すると、柵の前にいた歩美が「ダメ!」と叫んだ。
歩美「まだ愛梨ちゃんが……!」
光彦「愛梨さんが来るまで動きませんよ!」
光彦が柵に手をかける。
灰原とコナンは黒煙が巻き上がる天端道路の上をじっと見つめていた。
(何をやってるの……A!)
(A……!!どこだ!!)
そのとき───黒煙の中からスノーボードに乗った愛梨が飛び出した。
ターボエンジンのスイッチを押してさらに加速させると、天端道路の上から大きくジャンプし、雪原を一気に滑り降りていく。
その横では決壊したダムから大量の水がうねりを上げて流れ出していた。
光彦「やったー!」
元太「行けー、愛梨!」
愛梨の姿を見た光彦と元太が拳を上げて叫ぶと、灰原とコナンはダムの下をのぞきこんだ。
哀「彼女、この水を止めるつもりよ!」
コナン「あいつ、この水を止めるつもりだ!」
「「「ええーっ!?」」」
灰原とコナンが同時に叫ぶと子供たちが声を上げ、ダム職員も目を丸くした。
「無茶な!あんな子供にできるわけが……!」
「巻き込まれたらひとたまりもないぞ!」
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さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (
レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - ２０話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか？できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです！他の作品も楽しみにしてます！ (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2014年12月16日 20時
