34話 ページ35
光彦と元太の言葉に、コナンと愛梨は再び頷いた。
コナン「宝石を見られた以上、山尾さんの気持ちは決まったはずだ。もう殺害するしかないと思った山尾さんが車を停めたそのとき、冬馬さんはドアを開けて外に飛び出したんだ。そして雪が降りしきる中必死で逃げ、足を滑らせて崖から落ちた……。山尾さんは崖の下で動かない冬馬を見て、車に戻り、おばあさんの家に向かったんだ」
歩美「じゃあ、宝石はおばあさんの家?」
元太「どこかに隠したんだ?」
歩美と元太が歩きながらたずねると、愛梨はフッと微笑んだ。
愛梨「そう。山尾さんは、村役場で昔の家の位置をチェックしてたからね」
哀「自首したのは、数年で出てこられると思ったからね」
灰原は山尾が自首した本当の理由を述べた。
愛梨「ところが思ったより重い罪になり、その間に村はダムの底に沈んでしまった。宝石を取り戻すためには、ダムの水を全部抜くしかない……」
歩美「水を?」
元太「抜く……!?」
愛梨の言葉に歩美と元太が驚き、灰原が険しい顔をした。
哀「だからこの式典を狙った……」
光彦「どうしてですか?」
光彦がたずねると、灰原は「ダムの職員も式典に参加するからよ」と答えた。
コナンと愛梨はロッジで会ったダムの職員の言葉を思い出した。
愛梨「留守番は二人だけ。爆破されるなんて思ってもいないはず……」
歩美と元太の顔が青ざめる。
元太「そんなことしたら村が……!」
歩美「みんな死んじゃうよ!」
コナンと愛梨は緊迫した表情で振り返った。
コナン「だから、彼より先にダムに着かなきゃならない!」
そのとき、冬馬が「見て!」と前方を指さした。洞窟の先に光が見える。
光彦「出口です!」
光彦が叫び、コナンたちは駆け出した。
一番先に洞窟から出たコナンと愛梨は周囲を見回し、山尾がいないことを確認した。
愛梨「大丈夫、出てきていいよ」
愛梨の言葉を聞いて子どもたちが洞窟から出てくる。
目の前には川があり、その川の上流にはダムから川に放水する放流菅があった。
コナン「放流菅だ。あの中を行けばダムに行ける!しかも……」
コナンはポケットからダムのガイドを取り出し、地図を開いて見た。
コナン「間違いない。最短距離だ!」
コナンたちは放流菅の出口である放水口によじ上り、真っ暗な放流菅の中を時計型ライトで照らしながら歩いて行った。
灰原「じゃあ……氷川さんを殺害したのも?」
灰原がたずねるとコナンは「ああ、山尾さんだ」とうなずいた。
353人がお気に入り
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 20話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか?できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです!他の作品も楽しみにしてます! (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さきっち | 作成日時:2014年12月16日 20時