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21話 ページ22

みずき「氷川君の様子がおかしいんです……!」

小五郎「下がって!氷川さん、どうされました?氷川さん、氷川さん」

呼びかけながら肩に手をかけると───氷川はゆっくりと雪の上に倒れた。

みずき「きゃあああ!」

みずきが悲鳴を上げ、蘭や子供たちも息を飲んだ。

蘭「お父さん!」

小五郎「来るな!離れてろ!」

小五郎はすばやく手袋を取り、倒れた氷川の頸動脈に手を当てた。

小五郎「……ダメだ。死んでる」

みずき「え……っ」

小五郎の言葉を聞いたみずきが後ずさり、蘭が「大丈夫ですか?」と背中を支えた。
みずきたちが見守る中、小五郎は手早く遺体を調べはじめた。

小五郎「外傷はなさそうだな……凍死……いや、心臓発作か?」

みすき「そういえば氷川君、子供の頃から心臓が……」

小五郎「やはりそうか。蘭、警察に連絡だ!」

蘭「わかった」

蘭が携帯電話を取り出す。
コナンと愛梨は氷川の防寒コートの横ポケットを調べた。

コナン「ねえ、おかしいよ」

愛梨「スタンガンがなくなってる」

小五郎「こら!ガキはあっち行ってろ!」

小五郎が怒鳴ると、コナンと愛梨は「氷川さん、護身用にいつもポケットに入れてるって言ってたんだ!」と村役場で聞いたことを話した。

愛梨「それがないってことは、誰かが一緒にいて持ち去ったんじゃ……」

小五郎「いや、それはねえな」

小五郎にあっさり否定されて、コナンと愛梨は「どうして?」と訊いた。

小五郎「あれを見てみろ」

小五郎は雪の中に残った靴跡を指さした。
靴跡は一種類だけで、雪原の一方からなだらかな傾斜の上を氷川の足元まで続いている。

小五郎「靴跡は一種類だけだし、このスノーシューズの跡に間違いねえ」

小五郎の言うとおり、氷川が履いているスノーシューズの底と雪に残った足跡は一致していた。

小五郎「つまり、氷川さんは村から一人で沢づたいに歩いてきて、雪原を歩いているうちに心臓発作に襲われて亡くなった……そういうわけだな」

と小五郎は結論付けたが、コナンと愛梨は納得できなかった。

コナン「じゃあ、スタンガンは?」

小五郎「ロッジにでも置いてきたんだろう」

愛梨「そんなはずないよ」

村役場で、氷川は外出するときはいつも持っていると言っていたのだ。

小五郎「しかし、あの靴跡が……」

小五郎が一種類しかついていない靴跡を見つめると、

園子「もしかして、犯人のトリックだったりして」

園子が真面目な顔で言った。

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さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 20話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか?できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです!他の作品も楽しみにしてます! (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2014年12月16日 20時

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