18話 ページ19
みずき「どうだった? 冬美」
冬美「みずき、武藤君。とりあえず、冬馬の身体に問題はないって」
武藤「そうか……!」
武藤がホッとすると、冬美は「ただ……」と表情を曇らせた。
冬美「心の方がね。崖から落ちた日の記憶がないのよ」
武藤,みずき「え?」
冬美「だから、自分が何で8年間も眠り続けていたのか、理解できないみたい……」
みずき「そう……でもよかったね、冬美。本当によかった……!」
みずきはそう言いながらメガネを外して涙を拭いた。
その素顔が思いのほか美しく、小五郎は「おおっ!?」と声を上げ、さりげなくみずきに近づいた。
小五郎「失礼ですが、コンタクトに代えてみてはいかがですか?」
みずき「え?」
小五郎「あなたのような美人は、メガネよりコンタクトの方がお似合いです。どうもメガネは冷たい感じがして、私は好かんのです」
小五郎は別居中の妻、英理の顔を思い浮かべながら首を横に振った。
蘭「ちょっと、お父さん!」
蘭がムッとすると、素顔をほめられたみずきは恥ずかしそうに頬を赤く染めた。
そんなみずきを武藤が見つめていることに、園子が気づいた。
(あれ?もしかして、この人……)
園子たちの背後でコナンと愛梨がじっと考え込んでいると、
哀「気になってるみたいね」
灰原が声をかけた。
哀「冬馬君の事故と山尾さんの事故が同じ日だったことが……」
コナン「ああ」
愛梨「ただの偶然なのか、それとも……」
コナンと愛梨は少し離れてヒソヒソと話している氷川と山尾を見た。
すると、そこへ「おばさん!」と制服姿の少女二人と少年二人がやってきた。
「冬馬君が目を覚ましたってホント!?」
冬美「みんな来てくれたんだ。さ、入って」
どうやら四人は同級生らしく、冬美は四人を家の中へ入れると、自分も入っていった。
その様子を見ていた灰原が「大丈夫かしら?」とコナンと愛梨にささやく。
コナン,愛梨「え?」
哀「会わせるの。早すぎるんじゃない」
コナン「……だな」
愛梨「……だね」
コナンと愛梨はうなずくと、険しい表情で玄関のドアを見つめた。
冬美が冬馬の部屋に同級生を連れて行くと、ベットに座っていた冬馬は同級生たちを見てとまどった顔をした。
冬美「ほら、冬馬。香織ちゃんたちよ」
「やあ、元気か?」
「久しぶり、冬馬君」
同級生が声をかけても、冬馬はただ呆然と彼らを見つめるだけだった───。
353人がお気に入り
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 20話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか?できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです!他の作品も楽しみにしてます! (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さきっち | 作成日時:2014年12月16日 20時