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16話 ページ17

コナンたちは向かいの家の庭で雪合戦を続けていた。
コナンと愛梨と灰原が雪玉を投げると、元太たちも負けじと投げ返してくる。

歩美「あ!誰か見てるよ!」

突然、歩美が家の窓を見て叫び、皆が「え」と動きを止めた。
愛梨は投げようと思っていた瞬間、歩美の声が聞こえ、投げる寸前の形で動きを止めた。
そのため、作っていた雪玉はそのまま下にボスッと落ちた。
窓を見ると───少年が外をのぞいていた。
こどもたちの顔をじっと見つめている。

光彦「ボクたちに何か用があるみたいですね」

光彦が言うと、歩美は「おはよー!」と笑顔で少年に手を振った。
すると、少年は笑い返してきて、窓を開けた。

「あ……」

と何か言おうと口を開いたが、すぐに口に手を当て、顔をしかめる。

「ボ……ボク……」

なかなか少年から言葉が出て来ず、子供たちは顔を見合わせた。
向かいのロッジで雪かきをしていたみずきが少年の姿を見てアッと驚く。

コナン「すみません、勝手に敷地内に入ってしまって」

愛梨「ほら、みんな行こう」

コナンが謝り、愛梨が「行こう」と子供たちに言って、子供たちが庭を出ていこうとすると、

「……ボ……ボクも……入れて……」

少年はゆっくりと口を開いた。

「え?」

子供たちが驚いて立ち止まる。

「……仲間……に……ボクも……雪合戦……入れて」

少年は言い終わると、無邪気に微笑んだ。
その様子をみた元太が、

元太「……何かおかしくねえか、この兄ちゃん」

と小声で言い、光彦もうなずいた。

光彦「ええ……子供っぽいって言うか……」

その時少年の背後でゴトン!と何かが床に落ちた音がした。
振り返ると、お湯を張った洗面器を落とした冬美が立っていた。

冬美「冬馬……気がついたのね……!」

冬美が涙を浮かべてベットに駆け寄り、冬馬を抱きしめた。

冬美「冬馬……冬馬……!」

声を上げて泣き出す冬美に、冬馬はキョトンとする。
しかし、

冬馬「あれ……お母さん……!」

冬美の顔を見た冬馬がパアッと笑顔になった。

冬馬「良かったぁ、お母さんに会えた……!」

抱き合う二人をコナンたちは呆然と見つめ、その背後にはロッジから走り寄ってきたみずきが涙を流して喜んでいた。

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さきっち(プロフ) - カノンさん» あっていますよ。小説ではそうなっているので (2016年12月10日 22時) (レス) id: f7c94deca4 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 20話のスカイツリーはベルツリーです (2016年12月10日 17時) (レス) id: bbf6c28e51 (このIDを非表示/違反報告)
榛風乃愛 - お願いなんですけど、偽名の名前って設定できるようにしてくれませんか?できなければ良いですけど (2016年8月13日 17時) (レス) id: 529c6859a3 (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - 面白いです!他の作品も楽しみにしてます! (2016年4月16日 17時) (レス) id: 2aebc9cb9d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2014年12月16日 20時

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