*384*学園祭前夜、それぞれの想い ページ9
*店長side*
――――…シェアハウスにて。
「もしもしA〜?あ、今日遅くなる?天月くんたちも?おっけおっけ、じゃあご飯は外で食べてくるからいらないのね。りょうかーい、学園祭の準備頑張ってね〜」
アンさんが携帯を耳からはずして、「遅くなるって」と言う。
俺は、「そっか」と微笑んだ。
夕飯を、俺と、アンさんと、灯油さんと、まふくんのぶんだけ運ぶ。
ダイニングにいるのは俺と灯油さんとアンさん。
まふくんは、さっきからリビングで電話をしている。
まあ、ご飯だって呼んだらすぐ来るだろう。
すると、黙って座っていた灯油さんが静かに言った。
「…明日の学園祭には行けよ、店長。…そろそろ96猫、取り戻して来い」
アンさんが、肩をすくめてウィンクをした。
…きちんと答えろってこと、か。
俺は、迷いながらも頷いた。
「わかった。…でもお願い、よかったらアンさんと灯油さんも、一緒に、」
灯油さんがふっと笑う。
「当然だろ」
「あったりまえじゃん★」
アンさんのピースも相まって、俺はほっと肩の力を抜く。
アンさんと灯油さんは、顔を見合わせて笑った。
*
*まふまふside*
―…一方、シェアハウスリビング。
俺は、びすくんと電話をしていた。
「…びすくん、大丈夫?最近様子、おかしいけど」
≪…ううん、何でもない、よ≫
「…あの、明日、Aの大学の学園祭なんだ。…よかったら一緒に、行かない?」
≪…!≫
Aの名前に、びすくんが息を呑んだ気配がした。
…やっぱり何か、ある。
「A、びすくんのこと心配してたよ?…何があったか分からないけど、話すだけ話してみたら?」
≪…うん。じゃあ、明日、大学の正門で≫
「わかった」
電話が切れる。
俺は、静かに携帯にコツンと額を当てた。
――…びすくんは、俺と境遇が、少しだけ似ている。
だから、はやく、…はやく、解放されて欲しいのだけれど。
それは、俺にはできなかったことだから。
「…ごめんね、A」
また俺は、君に任せてしまう。
*
学園祭前夜
場面飛びすぎとか言ったらちゅーしますよ(震え声)
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はる(プロフ) - 受験生ですがいつもニタニタしながら読ませてもらってます!いやー、後夜祭幸せですうふ。更新頑張ってください!応援してます! (2014年12月30日 0時) (レス) id: b5e628d4b6 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 昨日今日で1話から全部読ませていただきました!すごく面白いです!!まふくんあざと可愛い//嫁にしたいww更新頑張って下さい!楽しみにしてます!!! (2014年8月8日 17時) (レス) id: ac3cfb6034 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽(プロフ) - ありがとーございます!ですよね?灯油さんターンになったけど、天月くんどうなったのかな?とか思いました笑わっかりました!今から行きます。ちょっと待っててください。あ、タメでいいですよ同い年なので笑 (2014年8月6日 20時) (レス) id: fd10587820 (このIDを非表示/違反報告)
さやえんどう(プロフ) - 夢羽さん» うわああああフラグ回収忘れてるうわあああああうわああああうわあああry すみません取り乱しました…。た、多分、「一体誰に会ってたの?」だったと思います!多分!すみません! 友希は申請してくださればどんどんオッケーします! (2014年8月6日 17時) (レス) id: 6ce064ce99 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽(プロフ) - 初コメしたくせにうん、ずうずうしいですね。ごめんなさい。友希してもいいですかー?とか思っちゃったり、、、 そして、あの、海のところで天月くんが夢主に言った「***」は、なんだったのかなー、みたいな、、ところどころのフラグ回収忘れてますよね?(ゲス顔) (2014年8月6日 11時) (レス) id: 964f2375d3 (このIDを非表示/違反報告)
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