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20話 ページ20

「礼儀は弁えてるみたいだけど…よく分からない奴だな」

「うーん…」

「格好とか、どこか不良っぽいですよね」

「そう?皆考えすぎよ」


水城の中でも飛鷹はよく分からない部類に入っていた。選考試合のときに空を切った足が必殺シュートの威力を完全に殺していたのは水城もよく覚えている。が、普段の練習を見ると寄越されたボールを空振っているのをよく見るし、初心者なのだとは薄々気が付いていた。


「皆さ────ん!!オーストラリア代表の情報を入手しました!!!」


再び賑やかになった食堂に目金が興奮した様子でやってきた。DVDを掲げる目金に食堂にいたほとんどがおお!と驚嘆の声を上げぞろぞろとテレビの前に集まっていく。


「彼らが、オーストラリア代表ビッグウェイブスです」

「どんなプレーをするんだ…?」


5秒のカウントダウンの後、フィールドに立つビッグウェイブスの選手たちが映る。目金が解説すると、円堂はぐっと身を乗り出した。画面の中で精悍な顔立ちの少年が頷くと前にいた筋肉質な少年が頷き返し、次の瞬間カメラに向かってボールが蹴り込まれる。

一瞬の砂嵐を挟み次に画面に映ったのは、何故かビーチバレーをするビッグウェイブスの選手だった。スパイクが決まり観客が黄色い声を上げると、観ていた彼らは我に返ると同時に思わずずっこけた。


「目金…なんだこれ…?」

「さすがに国と国との戦い…。代表チームの情報を手に入れるのは難しくなっています…」


円堂と目金が話している間も、画面にはウィンドサーフィンをしている様子や船に乗り海風に吹かれている様子が流れている。


「ですがこの目金、これで諦める男ではありません!プレーは無理でも、海で遊ぶシーンを手に入れてきましたー!!」


誇らしげにテレビの前に立つ目金だが、そこに向けられる視線は困惑のみ。めちゃくちゃ期待しただけに落胆が大きかった。


「観る意味ねえじゃん」

「…それって役立たず…」


一連の流れを見ていた不動、冬花の言葉がぐさぐさと刺さり、目金は硬直した後がっくりと崩れ落ちた。

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作品ジャンル:アニメ
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作者名:不二市 | 作成日時:2018年7月6日 15時

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