【文スト】貴方に出会えて、知ったこと。【宮沢賢治】

あの日のような今日の日々 ページ39

光代side

私自身の答えは決まっている、ずっと前から。



けれど・・・云えるわけがない・・・。



(云ってしまったら賢治さんが私の前で惨殺される・・・。そんなの・・・あんまりだ。)






人を殺す側なのに思い人が命を落とすのを見たくない、それはすごく矛盾していると思うが・・・。






(それでも見たくないものは見たくないから・・・。)




だから・・・。



「やはり・・・光代さんは云ってくれないんですね・・・。」






そんな風に悲しまないでください・・・。





言わせないで。





「ほら、ちゃんと前向いて進まないと・・・。」





分かったように私の背中を押さないで・・・。





私に居場所を取らないで！！






「私は・・・。」







けれど、何があってそうなったのか・・・。







「おい、光代・・・手前また探偵社に助けられたのか？」






「ウゲ・・・中也だぁ・・・うわ最悪うわ最悪。」






またあの上司が来て・・・。







「帰るぞ、じゃじゃ馬。」








じゃじゃ馬って言われて・・・。







「・・・気を付けてくださいね？」









貴方が心配そうにこちらを見て・・・。









何もかもがあの日の再現みたいだ。

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