【文スト】貴方に出会えて、知ったこと。【宮沢賢治】

どうして？ ページ31

光代side

「・・・どうして教えてくれないの？いいじゃん、私の相談してくれても・・・。」


そういう樋口さんの声に私はたまらなく声をあげてしまった。



「私の辛さが私の枷になるんです！！誰にもわからない悲しみが、私を苦しめる！！相談したいけど出来ないんです！！・・・だから・・・だからもう聞かないで・・・。中原幹部にもそう伝えてください・・・。」



私はふらふらと歩き始めた。






樋口さんはとても良い方だ、私みたいな人と普通に接してくれる。




初めて話しかけてくれた女性も樋口さんだった。


だから大切な人であるあなたを失いたくないんです・・・。







「はぁ・・・三人にバレてしまった・・・。任務に行って来よう・・・。」




私はこれ以上誰にもバレない様に全力でポーカーフェイスをすることにした。




・・・任務の時ぐらい・・・泣きたかったら泣こう。









そんな思いも目覚めてきた。





こうなれたのは誰と問わずともわかる・・・。






「賢治さん・・・。」








出来ることなら、許されることなら・・・。









貴方ともう一度あの時みたいに話がしたいです。






その時に恋人として話せたらなお良いのですが・・・。









しかし、そんな望み叶うはずがない、私は諦めて歩き始めた。

伸ばした指を掠めるほどに→←言えない。

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