【文スト】貴方に出会えて、知ったこと。【宮沢賢治】

言えない。 ページ30

光代side

「みっちゃん！」

私をこの呼び方でよぶのは……………


「樋口さん。どうしたんですか？」

樋口さんは、なぜかむくれて

「ひぐっちゃんでいいって言ってるのに！！」

いや、いくらなんでも年上の人をひぐっちゃんよびは…………

「で、何ですか？貴方がみっちゃんよびをする時は、決まっていつも頼みごとか相談、秘密を聞き出そうとする時です。」


私がそう言うと、樋口さんはギクっと肩を揺らした。


「いやぁ〜その〜」


分かりやすく言葉に詰まる。


「みっちゃん、好きな人できた？」

おそらく話題を繋ぐためとおもしき言葉に、私は少し反応する。

「……いえ、できていませんが………芥川と何かあったんですか？」

「な、なんで芥川先輩がでてくるの！？」

誤魔化しきれてるつもりでしょうか。

「そ、それより！みっちゃん、何か隠し事あるでしょう？」

バレている。


当たり前か、おそらく中原幹部に何か言われたんだろう。


「いいえ。何も。」


「………うそ。私にはわかる。光代の親友だから。」


ああ、本当に…………

「貴方ほどマフィアにむかない人はいませんよ。」


「光代……………」




「隠し事はあります。ですが、誰にも言えません。」




それが私の、一生消えない楔だから。

どうして？→←親友・・・。

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