【文スト】銀狼の子は微笑む

意外 ページ16

黒い夜叉……黒影夜叉は金色の目をギラリと光らせる。


シェ「や、夜叉っ！？どうして！？あの子は眠ったままの筈なのに！！！どうして異能が！？何でよ！！？？」


シェイクスピアも流石にこれは意外だったらしい。ギリっと歯軋りをした。



誰の意志とも関係もなしにシェイクスピアに刀を突きつける。




与謝野「一体、どうやって……。」



Aは寝たきり。動いている様子も見受けられない。



ならこれは、夜叉が自分の意志で動いている事になる。




隣の父親は黒影夜叉を懐かしみを帯びたそして驚きを秘めた目で見ていた。


与謝野「社長、あの異能はっ……！？」



福沢「異能力 『黒影夜叉』 今は亡き私の妻の異能だ。だが、どうして……。」



ドタドタと階段を大勢が駆けてくる音がした。やっと来たらしい。



シェ「次から次へと……ウザいんだよ！！邪魔なんだよっ！！！」



怒りが頂点にまで達したのかシェイクスピアは夜叉を避けて、全員が迫る扉へ向かって異能攻撃をし掛けた。




シェ「っ……！？」



それは一瞬の事。



月光を受けて煌めく銀髪が二つ＿＿＿＿。




一つは夜叉。



もう一つは眠っていたはずのA。




貴「久しぶりだね、クロちゃん。じゃあ、サクッとやっちゃおうか。」



弱々しく眠っていた時からは考えられないほど優雅で美しく………。




黒影「はい、主。」



夜叉が口を聞いた。




口など無いはずなのだが。

一心同体→←黒い影

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す