104話 ページ18
｢お昼は食べたの？｣
｢いや、忘れた｣
｢馬鹿ね｣
｢だからお前から貰おうと思って｣
Aちゃんと仲良さそうに話している。
せっかくの2人っきりだったのに、残念。
でも仕方ないよね。
Aちゃんと一番仲良しだって言ってたし
お弁当忘れたならあげないと駄目だよね。
｢駄目よ、食堂で買いなさい｣
｢ちぇー｣
ポケットに手を突っ込んで、そのまま出口へと向かった。
扉の取手を掴もうとしたその時
彼は振り返り私を見た。
そしてニヤッと笑っていた。
｢！？｣
その笑顔が怖くてすぐさま俯いた。
何？なんでこちらを向いたの？
それになんで笑ったの？
彼も私を化け物と思っているのだろうか？
Aちゃんはお弁当を食べていて見ていなかったようだ。
顔をあげるともう彼はいなかった。
手が震える。上手く箸を持てない。
｢雪…どうしたの？｣
｢…｣
｢雪…？｣
Aちゃんの声が聞こえるが、動けない。
もし彼のことを言えば、Aちゃんは私を嫌うかもしれない。
最近出会ったばっかりの化け物な私と
ずっと仲の良い彼。
どっちを選ぶかなんて分かってる。
だから言えない。言える訳ない。
嫌われたくない。離れてほしくない。
1人になりたくないから。
Aちゃんとずっと一緒にいたいから。
｢…なんでもないよ｣
｢修造が色々ごめんね…？でも彼はいい人よ、だから大丈夫｣
｢うん…｣
いい人。分かってる。大丈夫。
でもあの不自然な笑みが忘れられなくて、怖い。
美味しかったお弁当もあまり食べる気になれない。
ごめんなさい
Aちゃん、Aちゃんのお母さん…
｢あいつ一体何なの？｣
｢…｣
｢答えてよ！｣
｢し、親友です…｣
｢ふっざけんな！あんたに親友なんて必要ないでしょ？｣
目を瞑る。
教室に戻るとすぐに城田さんが近づいてきた。
Aちゃんとの関係が気になる様子。
なんで？貴女には関係ないじゃん
そして私をぶつ。それが何時もの流れ。
だけど今回はそれがない。
目を開けると腕が空中で止まっている。
止められている。
屋上で出会った彼によって。
｢暴力は駄目だよなぁ？｣
｢あんた誰？離してよ｣
どうして彼は止めたのだろうか
｢Aの親友、だろ？｣
｢…はい｣
｢お前さぁ、Aの父親のこと分かってんの？｣
｢はぁ？そいつが何か関係ある訳？｣
｢Aの父親はこの学校の経営者だぞ｣
｢！？｣
｢お前この子に手出したら消えるかもな｣
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りんや(プロフ) - †閃光の舞姫† さん» コメントありがとうございます！そうなんですか！？パラフィリアはホントに良いですよ〜^^応援ありがとうございます！頑張ります！ (2017年10月3日 0時) (
レス) id: 683cd6e004 (このIDを非表示/違反報告)
†閃光の舞姫† - これ読んでパラフィリア気になって調べちゃいました！パラフィリアって奥が深いですね〜！更新、楽しみにしてます！ガンバです！ (2017年10月3日 0時) (レス) id: 47c9036a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんや | 作成日時：2017年8月8日 20時
