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32話 ページ34

「やっと終わった!先輩ありがとうございました!」

「いいのよ、頑張ってね芽亜里ちゃん」

「はい!」


先輩はドリンクを作り終えると、更衣室の方に向かっていた。

もしかして芽亜里を手伝う為だけに来てくれた?

なんていい人なんだ。

ああいう人になりたいって思った。

なれる分けないのに。

私は既に罪を犯している。

今回の事だって桃井があんなことをしてなかったら自分からしたし

前の学校でだってそうだ。

決してなれる分けないのだ。


「そんなの分かってる、でも芽亜里はこれでいいの」


そんな独り言を呟きドリンクを運ぼうとする。


「おい」


目の前に現れたのは芽亜里より何十センチも高い身長をもつ青色の髪の男。

青峰くんだ。


「あ、青峰くん、どうしたの?」


上目遣いで問うと

青峰くんはドリンクの方を見る。

芽亜里には興味なしかな?


「赤司がお前の手伝い行ってこいって」

「赤司くんが?」


確かにこの量をか弱い女の子が運ぶのは本当に大変だ。

それを察してくれたんだろう。


「行くぞ」

「うん!ありがとう青峰くん!」


青峰くんは半分以上持ってくれた。

意外と優しいんだな。

そういえば青峰くんは桃井と仲良さそうだった。


「ねぇ、青峰くん」

「なんだ?」

「青峰くんとさつきちゃんって付き合ってるの?」

「さつきはただの幼なじみだ」


幼なじみね〜。

それなら結構信頼関係がありそうだ。

青峰くんは今、どっちの味方なんだろうか。

聞きたいけど聞くと怪しまれる。


「これだけ1人で作ったのか?」

「ん?ううん、さっきまでA先輩が一緒に作ってくれてたんだよ〜」

「…俺、そいつ嫌い」

「え?」


嫌い?

A先輩が?

あんなに綺麗で優しい先輩なのに?


「どうして?」

「…なんでだろうな、俺にも分からない、でも嫌い」

「そうなんだ…」


体育館の中に入った。

ドリンクを起き青峰くんにお礼を言う。


「別にいいぜ」


なんて笑顔で言ってコートの中に入っていった。

青峰くんって見た目怖そうだけど案外優しいんだなと思った。


「ふぅ〜…」


溜息を付き練習風景を見る。

本当にすごいなぁ。

キセキの世代は。


「帝光中に来て良かった」


そう思った。

だってこんなイケメン達に囲まれるなんて。

そんなの幸せすぎだよね。


「良かったね芽亜里ちゃん」


耳元で艶かしい声で誰かが囁いた。

ぞわっとして、鳥肌がたった。

振り向くとやっぱりそこには

桃井さつきの姿。

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りんや(プロフ) - ハートの時計さん» コメントありがとうございます^^*では、続編公開しますね! (2017年6月15日 21時) (レス) id: 683cd6e004 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 続編楽しみです! 頑張ってください!!! (2017年6月14日 22時) (レス) id: def9e50cf5 (このIDを非表示/違反報告)
satsuki(プロフ) - ハートの時計さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2016年7月25日 19時) (レス) id: 0f8f4aa8b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 面白いです! 続きが楽しみです (2016年7月24日 19時) (レス) id: 2c10ee03cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんや | 作成日時:2016年5月24日 20時

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