murder on D street かすみ ページ22
推理の部分は作者の都合により割愛させていただきます。申し訳ございません。
乱歩が推理をし始め、太宰がかすみを力強く押し出すシーン。
「…」
「どうした太宰、ここはかすみちゃんを押して犯人を逮捕する名シーンじゃないか」
「…だって乱歩さん、かすみちゃんを突き飛ばすなんてできませんよ!こんな触ったら折れそうな華奢な体してるんですし!」
「そ、そんなこと…」
かすみはそう言いつつ何時突き飛ばされても良いように身構える。
「私にはできない!」
太宰はそう宣言すると後ろ手に手を組んだ。
「じゃあ僕がやるよ。かすみちゃん行くよ!」
「ぁ、はぃ!」
乱歩もどこか手加減しながらかすみを突き飛ばす。
「きゃっ…」
かすみから可愛い悲鳴が聞こえた。
かすみは突き飛ばされると犯人の手をねじり上げる設定だったが。
かすみは突き飛ばされた勢いで驚き、犯人を押さえ込むのも忘れそのまま犯人と共に倒れ込んだ。
「ご、ごめんなさい…」
かすみは困った顔をして犯人に謝った。
犯人は至近距離でかすみの綺麗な顔に見つめられ、頬を少し朱に染めた。乱歩はそれを見て不満顔である。
「じゃ、じゃあ、手、やりますね…痛かったら、ごめんなさぃ…」
かすみは側から見ても優しそうに見えるほどそっと犯人の手をねじり上げた。
犯人もわざと苦しそうな顔をする。優しい。
「離せ!僕は関係ない!」
「逃げても無駄だよ。犯行時刻は昨日の早朝。現場はここから140米上流の造船所跡地」
「なっ、何故それを……!」
「そこに行けばある筈だ。君と、被害者の足跡が。消しきれなかった血痕も」
「どうして……バレるはずないのに……」
箕浦が犯人の肩に手を置き、手錠を取り出した。
「続きは職場で聞こう。お前にとっては……元職場になるかも知れんが」
そこからは警察署に移り、取り調べは乱歩のおかげで淡々と進んだ。
「それじゃあ事件も解決したし!かすみちゃん、ご飯行こうか!」
「乱歩さん、それは私も同行して…」
「じゃあ太宰の奢りで」
「えっ⁉ま、まぁ…かすみちゃんと一緒なら、仕方ありませんね…」
「かすみちゃん、今日は太宰の奢りだから遠慮しなくて良いよ!」
「太宰さん…ありがとうございます…」
かすみは太宰に微笑んだ。
「(う、美しい…!これが男?なんで男なんだ…神は不公平だね…)」
続く。
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作者名:三日月 | 作成日時:2019年4月27日 20時