【Stronger】 ページ45
『あッ!!』
私の悲鳴と同時に、ポルナレフの体が飛んだ。
ポ「うおおおーッ!!」
吹き飛ばされたポルナレフの体が鏡に突っ込む。その背後で鏡が粉々に割れた。
承「ポルナレフ!」
「ウシャアア─ッ!!」
床屋の男は雄叫びを上げ、刀を振り回して勢いよくポルナレフに向かっていく。
ポ「!」
男の刀を銀の戦車の剣がなんとか弾いた。しかし、男の手から刀は離れない。
「ウシャアア─ッ!!!」
男は刀を振り上げ、また雄叫びを上げた。子供が適当に棒を振ってチャンバラ遊びをするように、男の腕は決まった型もなくポルナレフに襲いかかる。
ポ「─!!」
ポルナレフの目に焦りが見え始めた。
ポ「つ…強くなっている!一刀ごとに強くなる……た…耐えられん…!ふ…防ぎきれねェ…!」
男の剣を振る速さは先程よりも明らかに増していた。ポルナレフの銀の戦車の速さには劣れど、驚異的な一撃の重さが何度も何度も襲ってくる…となれば、ポルナレフの疲弊も当然だ。それに、間違いなく男の一撃の間隔は短くなっている。
これ以上は、そう思った時だった。
『!』
不意にポルナレフが一瞬の隙をついて、棚の上に置かれていたバスタオルを掴んだ。それを剣を振るう男の前に広げる。
「ム!」
広げられたバスタオルで視界を遮られた男が、僅かに狼狽した。その横から銀色に光る何かが飛ぶ。
(あれは…剣…!?)
太い針のような銀の戦車の剣が天井のパイプにぶつかると、軌道を男の首筋に向けた。
(これなら……!)
金属と金属の弾き合う音が響いた。
『なッ…!?』
見えていなかったはずの剣を、男は何の造作もなく弾いた。
ポ「なにィ〜ッ!?」
ポルナレフが驚きに目を見開く。
「お前の攻撃パターンは全部覚えた…」
ポツリ、と男がそう言った。
「1度闘った相手は、たとえ持ち主が変わったとしても絶対に……絶対に絶対に絶っ……」
不意に男が口を噤んだ。声にならない呻き声をあげ、男が額を押さえる。どうやら刀のスタンドの制御が難しくなってきたらしい。
(今なら…!)
咄嗟に背後から死の記憶が姿を現した。黒の茨が蛇のように、男の体に向かって勢いよく伸びていく。
「〜対に!!」
『あッ…!』
無数に伸びた黒い茨は、なんの造作もなく切り刻まれた。指先に無数の切傷が刻まれ、血が滴り落ちる。
「負けなぁぁぁぁぁいィィィ!!!」
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神奈(プロフ) - つまらない作品ですが、見て下さりありがとうございます!同じことを言いますが、更新頑張ってください( ^ω^ ) (2019年4月24日 22時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 神奈さん» 神奈さんの素敵なコメントに最高に「ハイ!」ってやつだアアアア!!! 改めまして、励みになるコメントありがとうございました!神奈さんの作品も、また拝見させていただきますね!これからも楽しんで読んでいただけるよう努力してまいります!よろしくお願いします! (2019年4月24日 22時) (レス) id: 21e67a9066 (このIDを非表示/違反報告)
神奈(プロフ) - 今起こった事をありのままに話すぜ…私はついさっき1話を見たばっかだっただが、気付いたら【stronger】まで読んでいた…何を言ってるか分からねーと思うが、私にも分からなかった……まぁ、短く言って面白かったです!頑張ってください! (2019年4月24日 2時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - (名前)さん» (名前)さん、ありがとうございます!楽しんで頂けたようで幸いですヾ(●´∇`●)ノこれからも更新していきますので何卒よろしくお願いします! (2019年1月20日 22時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 気づいたら1話からここまで読んでいた.......!続きが楽しみです! (2019年1月20日 5時) (レス) id: d9386c92f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りと | 作成日時:2018年11月2日 0時