【休息】 ページ42
エドフの町に降りていくと、また商人たちの活気ある声で少しづつ騒がしさが聞こえてきた。どうやら市場もあるようで、活気のある町に見える。
ポ「なあ、ジョースターさん!」
港に降りるなりポルナレフが声を上げた。
ジ「どうした、ポルナレフ?」
ポ「ちょっと髪を切りてぇんだ。さっきの戦闘で随分と砂の上を転がったもんだから、砂まみれになっちまってるしよ」
「それに伸びてきて決まらなくなってきた」とポルナレフは自分の髪型を指した。パッと見はいつもと変わらないように感じるが、何かこだわりがあるらしい。
ジ「うーむ…まあいいじゃろう」
そう言ってジョースターさんがこちらを見た。
ジ「承太郎、A、ポルナレフと一緒に行ってくれ」
承「…。」
『わかりました』
ジョースターさん達と別れ、私達は市場の中に理髪店を探しに入った。
外の暑さも日陰に入れば和らぎ、過ごしやすいくらいになった。
承「ポルナレフ」
私の隣で本を読んでいたジョジョが、不意に髪を切られているポルナレフに声をかけた。
承「その剣、持ってきたのか」
ポ「ン」
「ああ」と言うとポルナレフはちらりと自分の横に立てかけている刀をに目をやった。それをひょいと持ち上げ、店主に渡す。
ポ「ちょっとおやじ、この刀そっちに置いといてくれ」
店主が店の隅に持っていくのを見ていると、ポルナレフがこちらを見た。
ポ「この刀は警察に届けるんだぜ。どうみても兇器だからな。あの遺跡の所に捨てておくと誰が拾うかわからんぜ」
『まあ…確かにね。あれ、値打ちのあるものにも見えるし』
しかし…と戻ってきた店主に頬から顎にかけて泡を塗られつつ、ポルナレフはちょっと微笑んだ。
ポ「転げ回ったんでハンサムのナイスガイが薄汚れちまったぜ。ピカッピカッにしてくれよ、おやっさん!」
鏡越しに店主がニコニコとして頷いた。剃刀で頬を剃り始めた辺りでポルナレフがイタッと声を上げる。
ポ「ちょっとオヤジィ!そのカミソリ切れ味悪いぜ!ちゃんと研げよ、ちゃんとォー!!散髪の中で一番気持ちいいとこなのにィ〜!」
承「やれやれ、うるせえ男だ」
ふん、と鼻を鳴らすジョジョの横でクスクスと笑う。
「ソースカー?スイマセン」
たどたどしい英語でそう言うと、店主は剃刀を研ぎ始めた。規則正しいシャッシャッという音に、ふわふわと眠気を誘われる。
旅の疲れが出たのか、私の瞼はじわじわと重くなっていた。
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神奈(プロフ) - つまらない作品ですが、見て下さりありがとうございます!同じことを言いますが、更新頑張ってください( ^ω^ ) (2019年4月24日 22時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 神奈さん» 神奈さんの素敵なコメントに最高に「ハイ!」ってやつだアアアア!!! 改めまして、励みになるコメントありがとうございました!神奈さんの作品も、また拝見させていただきますね!これからも楽しんで読んでいただけるよう努力してまいります!よろしくお願いします! (2019年4月24日 22時) (レス) id: 21e67a9066 (このIDを非表示/違反報告)
神奈(プロフ) - 今起こった事をありのままに話すぜ…私はついさっき1話を見たばっかだっただが、気付いたら【stronger】まで読んでいた…何を言ってるか分からねーと思うが、私にも分からなかった……まぁ、短く言って面白かったです!頑張ってください! (2019年4月24日 2時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - (名前)さん» (名前)さん、ありがとうございます!楽しんで頂けたようで幸いですヾ(●´∇`●)ノこれからも更新していきますので何卒よろしくお願いします! (2019年1月20日 22時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 気づいたら1話からここまで読んでいた.......!続きが楽しみです! (2019年1月20日 5時) (レス) id: d9386c92f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りと | 作成日時:2018年11月2日 0時