【突然の悲鳴】 ページ35
『…』
運ばれてきた紅茶に視線を落とす。匂いも色も特に気になる点はない。
(単に顔の怖い人、だと信じたいわ)
ちらりと主人に目をやって、私はおずおずとカップを手に取った。
ジ「…？どうかしたか、A」
『ああ…いえ、さっきのジョースターさんの話を思い出して…』
ポ「なんだ、お前って結構心配性なんだな」
『…そう、なのかも。この先、どんなスタンドが来るかもわからないし…中には、毒を仕込むのが得意なのとかがいても、おかしくないでしょう？』
ポ「ま、それは否定できねェけどよォ…あんまり気にしすぎるのも、店に失礼ってもんだぜ」
『それも、そうね』
そう言いながらも、じっとカップの中の紅茶を見つめてしまう。気になる所はないが、いやに不安な感じがした。
ポ「しかし…煙草をゴミの所に捨てるなんて、悪いやつもいたもんだぜ」
なんとかボヤで済みそうな向かいの店をみながら、ポルナレフが紅茶に口をつける。それに続いて、ジョースターさん、ジョジョもカップを口元に寄せた。
(大丈夫かしら…)
ジョースターさんの言葉がどうにも気にかかり、ただの紅茶でさえ少し不安に感じてしまう。
『…。』
僅かでも味がおかしければ飲まないでおこう、と紅茶のカップに口をつけかけた時だった。
「きゃああ！！！」
不意に店の中で悲鳴が上がった。
『！』
慌てて紅茶から口を離し、悲鳴の方に視線を向ける。
「この犬が！あたしのケーキをッ！」
「誰だ、犬を店の中に連れ込んだのはァ！！！」
女性の悲鳴と男の怒号に私たちは飲みかけた紅茶を噴き出した。
「『イギィ〜〜〜〜！！！』」
承「やれやれ…」
ジ「奴を忘れてた…！」
イギーのせいで静かだった店内は一瞬で悲鳴と怒号が飛び交う騒がしい場所に変わる。
「この犬！追い出してくれー！！」
「誰の犬よ！あたしのケーキ、食べられちゃったわ！！」
皿やフォークの飛び交う店内で姿勢を低くしながら、私たちは慌ててイギーを追いかけた。ガチャン、と音を立て食器が倒れ、紅茶が広がる。
(ン…？)
紅茶の中に、わずかだが溶け残った粉が見えた。
(誰も砂糖なんて入れてないわよね…？)
何の粉なのかはわからないが、飲まなくて正解だったようだ。
ジ「待てェ！！このクソ犬────ッ！！！」
ちらりと店の奥に目をやったが、主人らしい男の姿はなかった。
私はなにも見なかったふりをして、店の外へと飛び出した。
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神奈(プロフ) - つまらない作品ですが、見て下さりありがとうございます！同じことを言いますが、更新頑張ってください( ^ω^ ) (2019年4月24日 22時) (
レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 神奈さん» 神奈さんの素敵なコメントに最高に「ハイ！」ってやつだアアアア！！！ 改めまして、励みになるコメントありがとうございました！神奈さんの作品も、また拝見させていただきますね！これからも楽しんで読んでいただけるよう努力してまいります！よろしくお願いします！ (2019年4月24日 22時) (レス) id: 21e67a9066 (このIDを非表示/違反報告)
神奈(プロフ) - 今起こった事をありのままに話すぜ…私はついさっき1話を見たばっかだっただが、気付いたら【stronger】まで読んでいた…何を言ってるか分からねーと思うが、私にも分からなかった……まぁ、短く言って面白かったです！頑張ってください！ (2019年4月24日 2時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - (名前)さん» (名前)さん、ありがとうございます！楽しんで頂けたようで幸いですヾ(●´∇｀●)ﾉこれからも更新していきますので何卒よろしくお願いします！ (2019年1月20日 22時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 気づいたら1話からここまで読んでいた.......！続きが楽しみです！ (2019年1月20日 5時) (レス) id: d9386c92f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2018年11月2日 0時
