【ハンドシグナル】 ページ4
ジ「これがレギュレーターだ」
そう言うと、ジョースターさんが酸素ボンベに繋がっているおしゃぶりのような器具を私たちに見せた。
ジ「中が『弁』になっていて、息を吸ったときだけタンクの空気がくる仕組みになっている。吐いた息はこの左の所から出ていく」
なるほど、と頷いてレギュレーターを口にくわえてみた。何度か呼吸を繰り返して、ちゃんと器具が使えることを確認する。
(これなら問題なさそうね…)
レギュレーターから口を離した私の隣で、ポルナレフがちょっと首を傾げた。
ポ「よだれはどーすんの?よだれとかタンが水中で出てきたらよ───ッ!」
ジ「それぐらいならそこから出ていく」
ふぅん、とポルナレフはまたレギュレーターを見つめた。
ジ「それと当然のことながら水中ではしゃべれない…ハンドシグナルで話す…。簡単に二つだけ覚えろ」
そう言って、ジョースターさんが親指と人差し指で輪を作った。
ジ「『大丈夫』の時はこれを出す。OKだ…」
そう言って、次にジョースターさんは掌を下に向けると親指と小指だけを開き、間三本の指をくっつけたまま軽く手頸を回した。
ジ「やばいときはこうだ…」
ふむふむ、とハンドシグナルを真似していると、アヴドゥルさんが少し頬を緩める。
ア「我々なら『スタンド』で話ができるのでは?」
それもそうだな、とジョースターさんが頷いた。確かにそれなら意思疎通はほとんど問題ないだろう。忘れがちだが、私達はスタンドを介して話ができる。
なあ〜〜んだ、とポルナレフがちょっと肩をすくめた。
ポ「ハンドシグナルなら俺も一つ知ってるのによ…」
『そうなの?』
首を傾げる私の前で、ポルナレフがぱんと手をたたいた。次はピースサイン。親指と人差し指で丸を作り、最後に片手を目の上あたりに掲げて遠くを見るようなポーズをとった。
怪訝な顔をする私にポルナレフがにししと笑う。その隣で花京院がごほんと咳ばらいをした。
『…なに?どういう意味なの、それ。』
ポ「わかんねぇの?パン…」
花「ポルナレフ…!女の子の前でそれは…」
ポ「え、お前意味わかんの!」
嬉しそうにポルナレフが花京院の手をたたくと、そのまま拳を合わせだす二人に私はまた首を傾げた。
ジ「襲われて死にそーだっていうのにくだらんことやっとらんでさっさと行くぞ!」
呆れたようにそう言って、ジョースターさんは潜水艦のハッチを開いた。
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神奈(プロフ) - つまらない作品ですが、見て下さりありがとうございます!同じことを言いますが、更新頑張ってください( ^ω^ ) (2019年4月24日 22時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 神奈さん» 神奈さんの素敵なコメントに最高に「ハイ!」ってやつだアアアア!!! 改めまして、励みになるコメントありがとうございました!神奈さんの作品も、また拝見させていただきますね!これからも楽しんで読んでいただけるよう努力してまいります!よろしくお願いします! (2019年4月24日 22時) (レス) id: 21e67a9066 (このIDを非表示/違反報告)
神奈(プロフ) - 今起こった事をありのままに話すぜ…私はついさっき1話を見たばっかだっただが、気付いたら【stronger】まで読んでいた…何を言ってるか分からねーと思うが、私にも分からなかった……まぁ、短く言って面白かったです!頑張ってください! (2019年4月24日 2時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - (名前)さん» (名前)さん、ありがとうございます!楽しんで頂けたようで幸いですヾ(●´∇`●)ノこれからも更新していきますので何卒よろしくお願いします! (2019年1月20日 22時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 気づいたら1話からここまで読んでいた.......!続きが楽しみです! (2019年1月20日 5時) (レス) id: d9386c92f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りと | 作成日時:2018年11月2日 0時