小さな事が【シーザー・Ａ・ツェペリ】 ページ25
君を形づくるほんの些細なことでも。
隣で眠っている君を見つめる。彼女は決しておとぎ話の中のお姫様のような完璧な容姿ではない。だけど、そんな君が「嫌い」と言う所を全部愛していると言えば、君はどんな顔をするだろうか？少し肉のついたお腹だったり、太腿だったり。そんな君が「コンプレックス」だって思うところが大好きなんだよ、と言えば君はなんて言うのだろう。多分、冗談はやめて、なんて言うんだろうな。
「愛してるよ、A…｣
君を形作る全てに感謝している。君を産んでくれたお父さんやお母さん。そして、君に出逢わせてくれた運命にも。
それと同時に君の全部を愛しているんだ。俺のシャボンを綺麗と言ってはしゃぐ君の顔も。泣ける映画を見てポロポロ泣いている君も。道に迷った小さな子供を優しくあやす君も。俺が怪我する度に目を真っ赤にして怒る君も。結局、怒っている途中に泣いてしまう君も。
俺の記憶の中の君がいつでも輝くから、俺は今日も生きている。
「しーざー…？｣
寝起きだからなのか舌っ足らずに俺を呼ぶ君にほほ笑みかける。
「おはよう、俺の可愛い人｣
そっと髪をなでるとはにかんだように笑って、俯いてしまうA。
「おや、そんなふうに顔を背けないでくれ。その可愛い顔を俺に見せて？｣
「…もう｣
照れたように俺の胸に顔を埋めるAが可愛くてそのまま抱きしめる。
「本当に君は罪な人だよ。そんなに愛らしいことをして…！｣
「や、めてよ、シーザー…恥ずかしいの、顔から火が出そうなくらい｣
ああ、本当に可愛いな。愛しさで胸がいっぱいになった。
「それに、私は貴方の思うような人でもないのよ…｣
その言葉に俺は悲しげな顔をしてみせる。
「どうしてそんなことを言うんだい、シニョリーナ？｣
そう言って俺は君の手を握る。
「この手だって完璧なのに｣
「そんなことないわ、指が短いし、爪の形も悪いもの…｣
「でも…｣
その小さな手に俺は顔を摺り寄せる。
「俺の手にピッタリ収まる｣
そう言った俺にAがくすくすと笑う。
「そんなこと？｣
「そんなこと、じゃないさ！｣
俺にはこうして言葉でしか愛しさを伝えられない、このイタリア中、いや、世界中で俺にとって本当に完璧な君。些細な仕草の一つ一つが全て愛おしい。堪えきれなくて君にキスをした。
「君の全てが俺の特別なんだ、A」
unconditionally【花京院典明】→←甘えん坊【J・P・ポルナレフ】 リクエスト・└匚Σ:3」┌)┘さん
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りと(プロフ) - 時雨さん» 時雨さん、コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(≧▽≦)あ、ばれてしまいましたか？実は、ジョジョをきっかけに洋楽沼にもどっぷりはまってしまいました（笑） (2022年2月2日 2時) (
レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 突然のコメント失礼します！どのお話も素敵でついつい一気見しちゃいました…(o^^o)あと…作者様、もしかして洋楽お好きですか！？(*ﾟ▽ﾟ*) (2022年1月30日 16時) (レス) id: 71fef2bd30 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - プンプンするさん» はじめまして、コメントありがとうございます(^^♪ そう言ってもらって嬉しいですm(_ _)m (2017年9月11日 1時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
プンプンする - 最高です！ SPW可愛い…！ (2017年9月10日 20時) (レス) id: 5cff2a66ee (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - りんりん?^?ω?^?さん» りんりんさん、リクエストありがとうございます！承りました(*ﾟ▽ﾟ)ﾉこちらではお話がいっぱいなので、続編の方で書かせていただきます(^^)お手数ですが、続編の方をチェックしていただければ嬉しいです〜 (2016年10月31日 0時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年11月13日 0時
