you belong with me【J・P・ポルナレフ】 ページ13
幼なじみ、それだけ。
「ジャン、おはよう」
「お、Aじゃねェか」
そう言ってニッと笑うジャンが、小さく片手を挙げた。
「この前のオススメの映画、面白かったよ」
「だろ？まあ、このJ・P・ポルナレフが言うんだ！あったりめーだぜ！」
フフンと得意げに笑うジャンにつられて私も笑う。
「あ、ポルナレフくーん！」
不意に、甘い猫なで声と共にこちらに駆け寄ってくる女の子の姿が見えた。学校で人気者の女の子。チアリーダーで、いつも短いスカートを履いてて、ハイヒールを履いてる女の子。
「あ、よお！」
鼻の下を伸ばすジャンにムッとしつつ、そっとその場を離れた。あの子と一緒にいたら、きっと無意識に私と彼女は比べられる。そんなことされたら勝てない。そして、そう思ってしまう自分が情けない。
(でも、仕方ないじゃない)
溜息を吐いて、私は2人のそばを急ぎ足で離れた。
夜、コツンと窓ガラスに何かがぶつかった。
(いつもの、か)
スケッチブックを取り出して、窓際によるとジャンが何かを紙に書いてこちらに見せた。
【パーティ出るのか】
【プロム？】
【それ】
私は軽く首を横に降った。
【忙しくて無理そう】
逃げ出したくて、そう言い訳をした。本当はあの子がいる場所に、ジャンと行きたくなかっただけだったけど。
「…シェリー？どうしたの？」
次の日の夕方、彼の妹のシェリーは不意に尋ねてきた。
「A、プロム出ないの？」
「うん、そのつもり」
「だめ！！絶対許さない！！」
突然声を荒らげたシェリーに驚く。そんな私の手を、勢いよく彼女は握った。
「絶対出てもらうんだからね！！」
大きく深呼吸をして、もう一度大丈夫と呟いた。シェリーの選んだドレス、メイク、ヘアスタイル、どれも初めてやるものだ。可愛いとは思ってる。だけど、自信が無い。
「見て、あの子…！」
「嘘、あれAさん…？」
でも、とシャンと姿勢をただす。せめて1番綺麗な姿勢でいよう。
「A！」
ジャンの声に振り返ると、彼の顔が赤くなる。
「来てくれたのか」
「…うん」
「その、似合ってるよ。その格好」
「シェリーが選んで──っ！？」
不意にジャンが私を抱き寄せた。ふわりと彼の香りが鼻をくすぐる。
「やっぱりお前なんだよな…」
照れたようにそう言ったあと、ジャンが私をより強く抱きしめた。
「ずっと言えてなくてすまん」
「俺、ずっとお前が好きだったんだ」
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りと(プロフ) - 時雨さん» 時雨さん、コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(≧▽≦)あ、ばれてしまいましたか？実は、ジョジョをきっかけに洋楽沼にもどっぷりはまってしまいました（笑） (2022年2月2日 2時) (
レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 突然のコメント失礼します！どのお話も素敵でついつい一気見しちゃいました…(o^^o)あと…作者様、もしかして洋楽お好きですか！？(*ﾟ▽ﾟ*) (2022年1月30日 16時) (レス) id: 71fef2bd30 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - プンプンするさん» はじめまして、コメントありがとうございます(^^♪ そう言ってもらって嬉しいですm(_ _)m (2017年9月11日 1時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
プンプンする - 最高です！ SPW可愛い…！ (2017年9月10日 20時) (レス) id: 5cff2a66ee (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - りんりん?^?ω?^?さん» りんりんさん、リクエストありがとうございます！承りました(*ﾟ▽ﾟ)ﾉこちらではお話がいっぱいなので、続編の方で書かせていただきます(^^)お手数ですが、続編の方をチェックしていただければ嬉しいです〜 (2016年10月31日 0時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年11月13日 0時
