【ジョースターさんの孫】 ページ9
―成田新東京国際空港―
『わァ…！』
あちこちを歩く様々な国籍の人たちの中で、私は思わず歓声を上げていた。看板に書かれた文字の中には遠い昔にお父さんが教えてくれたものが見える。
ア「随分と楽しそうだな、A。」
顔を上げると、アブドゥルさんがニコニコして私を見下ろしていた。思わず、顔に熱が集まる。
『あの…はい、その…初めて外国にきたもので…』
アブドゥルさんはそうかそうかと大きな手で私の頭を撫でた。何となく、お父さんのことを思いだした。
『あの、ジョースターさんは…？』
ア「ああ、いま娘のホリィさんを探しているよ…む、合流したようだ」
アブドゥルさんはそう言って、少し離れたところにいるジョースターさんを指した。綺麗な女性がジョースターさんとハグしている。彼女がホリィさんだろう。
ア「さぁ、行こう」
アブドゥルさんはそう言って、私の前を歩き出した。大きな歩幅になんとかついていきながら、私はアブドゥルさんを見上げた。
『これからどこに向かうんですか？』
ア「留置場、と聞いている」
『留置場…』
ア「ああ、どうやら彼も君と同じようなことを起こしたらしい」
ア「…さあ、急ぐぞ。ジョースターさんに置いていかれてしまう」
―数時間後―
ホリィさんに連れられてきたのは、本当に留置場だった。陰気臭い雰囲気は私がいた場所も似たり寄ったりだったが、一応自由はあったからまだマシだったかもしれない。
ホ「──承太郎、『悪霊』の正体がわかるまで出ないっていって…聞かないの…」
ジョースターさんたちに事情を説明し終えると、ホリィさんは涙ぐんだ。やはり、彼も私と同じような状況らしい、
『…きっと出てきてくれますよ、ホリィさん』
ホ「そうなると良いんだけど……」
不安そうにうつむいたホリィさんの背中は微かに震えていた。
「貴方達が空条の…？」
待合室に警察官らしい男が入ってきた。
ジ「そうだ。承太郎を連れて帰りに来た」
「そうですか…それなら、ご案内します」
警察官の顔は微かに青ざめている。
どうやらジョースターさんの孫をかなり恐れているらしかった。不安げに警棒に手を置いたまま、彼はゆっくりと廊下を進んでいった。
「…ここです」
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名無し(プロフ) - りとさん» いえいえ！とんでもないです！まだ全て読み終わってないのですが次々と気になってどんどん読み進めちゃいます(^^;)陰で応援しながら楽しみにしています！頑張ってください！ (2016年7月26日 21時) (
レス) id: 56539584bf (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん、初めまして！うわぁ、すみません…ご指摘ありがとうございます！お恥ずかしい限りです… (2016年7月26日 21時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - はじめまして！とても面白くてワクワクしながら読ませていただいています！失礼ながら、途中からスタープラチナが「星の白銀」になっていました。「星の白金」ではないでしょうか？ (2016年7月26日 21時) (レス) id: 56539584bf (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 彰さん» 影さん、初めまして！あ！ほんとだっ！！うわぁ、すみませんm(__)mご指摘ありがとうございます！ (2015年8月17日 1時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
彰(プロフ) - 面白いです！あ、でも塔の灰じゃなくて灰の塔では？ (2015年8月17日 1時) (レス) id: 5162fe57bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年6月29日 2時
