【それぞれのスタンド】 ページ31
アヴドゥルさんは、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに優しく微笑んだ。
ア「A、君のその素直さは美徳だ。大切にしなさい」
穏やかな声でそう言うと、彼は軽く私の肩を叩いた。また、遠い記憶の中のお父さんを思い出した。
その後、ジョースターさん達のスタンド名も明らかになった。
アヴドゥルさんは知っていたが、
ジョースターさんのスタンド名は、
花京院くんのスタンドは、
『私、少し外の空気吸ってきますね』
スタンドは紹介が済むと、わたしは一礼して外に出た。もう私がホリィさんにできる事も、ジョジョ達にできる事も無い。
外に出て、大きく空気を吸いこんだ。
ほんの数日の間ではあったが、ホリィさんと過ごした日々は楽しかった。それに、母さんと離れて以来、あんなに暖かく接してくれる人は居なかった。
『…。』
視界が霞んでいく。悲しむのはジョジョ達なのに、涙が出そうになる。ぐっと歯を食いしばって、感情を殺した。
ア「…A」
不意に名前を呼ばれ、私ははっと振り返った。
『アヴドゥルさん、花京院くん…』
ア「今からエジプトに向かうそうだ。準備してくると良い」
『わかりました』
アヴドゥルさんの言葉に頷いて、部屋に向かおうとした時だった。
花「…待ってくれ、A」
花京院くんが私に声をかけた。
花「僕にも手伝えることはないか？」
彼の気遣うような目線に、私は微笑みを返した。
『ありがとう、花京院くん。でも、平気よ』
花京院くんはしばらく間をおくと、おずおずと口を開いた。
花「その、花京院くん、ってのはやめないか？」
『え？』
花「花京院くんって、長いだろう？呼び捨てにしてくれて構わない」
そう言って微笑んだ彼に、私は「それもそうね」と笑った。
『典明、は気安すぎるから、花京院でいい？』
花「構わないよ」
部屋の前に着くと、彼は外で待つと言った。お言葉に甘え、私は部屋に入ると少ない荷物を手早くまとめた。
『待たせた？』
花「全く。君、準備が早いんだな」
驚いた顔をした花京院は、そっと私の部屋の戸を閉めた。
花「さ、アヴドゥルさんの所に戻ろう」
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名無し(プロフ) - りとさん» いえいえ！とんでもないです！まだ全て読み終わってないのですが次々と気になってどんどん読み進めちゃいます(^^;)陰で応援しながら楽しみにしています！頑張ってください！ (2016年7月26日 21時) (
レス) id: 56539584bf (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん、初めまして！うわぁ、すみません…ご指摘ありがとうございます！お恥ずかしい限りです… (2016年7月26日 21時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - はじめまして！とても面白くてワクワクしながら読ませていただいています！失礼ながら、途中からスタープラチナが「星の白銀」になっていました。「星の白金」ではないでしょうか？ (2016年7月26日 21時) (レス) id: 56539584bf (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 彰さん» 影さん、初めまして！あ！ほんとだっ！！うわぁ、すみませんm(__)mご指摘ありがとうございます！ (2015年8月17日 1時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
彰(プロフ) - 面白いです！あ、でも塔の灰じゃなくて灰の塔では？ (2015年8月17日 1時) (レス) id: 5162fe57bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年6月29日 2時
