Rast act. ページ48
「はぁ…ちゃんとクロハが好きだって言ったことなんかこれっぽっちもなかった筈なのに､なんでわかったのよ〜…」
「ﾊｯ､バレバレなんだよお前の言動」
「あっ鼻で笑ったな鼻で!!」
暫く2人のいざこざが続いた｡
今までのどんなことよりも楽しく､笑顔も一番輝いているような気がした｡
「……!」
すると突然､クロハは右手を私の頭に乗せて撫でてきた｡
その上もう片方の手で私を抱き寄せてくる｡
それは不意討ちだった｡…とても恥ずかしいけれど､暖かくて幸せな…嬉しい不意討ち｡
「………可愛い」
……またまた不意討ち｡
「…ありがと｡クロハ大好き…」
私は一言､そう呟いて目を閉じた｡
…ここまでくるのに､色々なことがあった｡
私はクロハたちに目をつけられ､マリー目的で利用された｡
にも関わらず､普通にクロハと出逢い､私は一方的に惹かれて行って…
でもそのせいで､メカクシ団のみんなを狂わせた｡
みんなを…私を狂わせた､「悪者」の蛇だけど｡
今では不思議と､その明らかに狂った行動さえも愛らしく感じた｡
それは彼の狂気に感じたわけでもなく…単純に彼が「好き」だったからなのかもしれない｡
この愛をー…
受け入れたい｡
「クロハ」
「あ？」
「私､そろそろ帰る｡また来るから…｡だからまた､ここで待ってて？」
「……」
クロハは少し間を置いて､
「…またな」
うっすらと微笑んで手を振った｡
「…!」
そして気づくとそこは､いつもの自分が寝ている寝室｡窓の外は真っ暗｡
「まだ夜中だし…」
変な時に帰ってきたもんだ､とため息をついた私は､優しげな笑みを浮かべてまたベッドに入り直した｡
ー…全て終わった静かな夜｡
でもきっと､また何か問題が起きることだろう｡
ー…それでも､私は彼の「愛」をしっかりと受け止めていきたい｡
ー黒い蛇の不器用な愛を｡
改めてそう誓う頃には､私は本当の夢の世界に入り込んでいた｡
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里都*°(プロフ) - natuさん» ありがとうございます！もし良ければ続きも見てやってください！(笑) (2015年1月6日 15時) (
レス) id: cc26d4ad75 (このIDを非表示/違反報告)
natu(プロフ) - 面白いです！頑張ってください！ (2015年1月6日 0時) (レス) id: 6d6fd7ff23 (このIDを非表示/違反報告)
里都*°(プロフ) - ことこんさん» ご指摘ありがとうございます｡誤字ですね…直させて頂きました､ミスすみませんでした;;改めてご指摘・コメありがとうございました…! (2014年12月12日 17時) (レス) id: cc26d4ad75 (このIDを非表示/違反報告)
ことこん - 失礼します。34のところクロハがクロミになっています。 (2014年12月11日 19時) (レス) id: 9b583ecf1b (このIDを非表示/違反報告)
茱 - これの続編がみたいなっt((聞いてない?知ってる(^ω^`)最新ふぁいと!! (2014年10月18日 22時) (レス) id: ed327fa0ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里都*° | 作成日時：2014年8月6日 20時
