最後まで一緒にーPart2ー (ページ24)

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68話ページ24

和也side

ムクリ

自然と目が覚めた。

時計を見ると指していたのは6時半。

病院に8時半に行く予定だからもう少し寝ていられるけど、今日はどうも1分の二度寝をする気にもならなかった。

和「下…行くか。」

トントントントン

パラ……パラ

新聞めくる音かな。翔さん起きてるのかな。

ガチャ

和「しょーさ……あなただったんですか。」

てか、あなたは普段、新聞なんて読まないでしょうよ。笑

？「んふふ。」

和「こんな早くに珍しいですね、大野さん。」

智「いやぁ目が覚めたんだよねぇ。」

和「で？その新聞は？」

智「あ、これ？これはねぇ……こーゆーこと。」

大野さんがこっちに向けたのは新聞のトップページ。

そのページの見出しは、
「嵐出演ドタキャン！松本潤に一体何が?!」
だった。

きっと昨日のお昼のニュース番組に出なかったことで出た記事だろう。

和「…ふーん。」

なんだか、複雑な気持ちになる。

もちろんドタキャンしてしまった事は申し訳ないと思っている。コメントする時間も設けて貰っていたから、きっと楽しみにしていたファンもいたはず。

…でも、ここまで記事に書かなくても…。
こんな記事潤くんのところに届いたら、彼は絶対に自分を責める。「俺のせいだ」って。

そんな彼は見たくないのに…。

コト

智「はい、ブラックでいっしょ？」

そんな事思いながら新聞を見つめているとソファーに座っていたはずの大野さんがコーヒーを持ってきてくれた。

和「ありがとーございます。」

智「ニノはさ、この記事どー思う？」

一瞬、大野さんの表情が真剣になったように見えた。すぐふにゃんとしたけど。

和「どうって言うか、ここまで書かなくてもって思います。間違ってないこともあるけど、そうでないこともある。想像だけで書くの早めて欲しいです。これを潤くんが見たら彼はきっと…いや、絶対自分を責めるじゃないですか。」

智「そうだよねぇ。松潤、優しすぎるからねぇ。」

和「ほんとですよ。」

涙が出そうになる。彼の話をするだけで。

でも今は泣くところじゃない。

和「あ、僕ご飯作りますね。大野さん、他の2人起こしてきてくださいね。」

智「りょーかぁい。」

これ以上話してると耐えられなくなるから、朝食作りに逃げた。

大野さんはどう思ったんだろ。あの記事見て。

…潤くん、会いたいな。

そう思いながら、鍋を火にかけた。