天国から君へ【すとぷり】【さとみ】

忘れるわけない ページ6

『あ、でも。私がいなくなったら私のことは忘れてくれていいからね。

　他の子と、幸せになってください。だって私のこと想ってても幸せになんてできない。会えない。

　さとみくんは幸せな笑顔が1番似合うの。だから幸せになって？

　他の可愛い女の子と恋愛して、ちゃんと、幸せになって？

　幸せになんないと承知しないよ？天国から怒ってやる！ちゃんと、見てるから。

　たま〜にでいい。ほんのちょっと、一瞬でいい。

　私みたいな子がいたなって思いだしてくれるだけでいい。私はそれだけで幸せだから。

　さよならは言わないよ。だって、また。さとみくんが私を見つけてくれるでしょ？

　じゃあ、これくらいにしとこうかな？


　

　 来世で、また会って。今度こそさとみくんと幸せになりたいな。


　 ―またね、愛してるよ― 』



見終わった後、俺の両目からは涙がこれでもかって言うほど溢れてて。

もう、何日も泣いたのに。それでも涙は枯れることがない。


さ「他の奴のことなんて、考えらんねえよ…」


お前だけを、愛すって…決めちまったもん。

なんどもあいつの後を追おうって考えた。

なのに、こんなビデオ残されたら生きるしか、ねえじゃん。

幸せになんなきゃいけねえじゃん。


さ「俺も、愛してる。来世でもぜってえお前を見つけて…

　 ぜってぇ２人で生きてやる」


そう言ったとき。

後ろから


『待ってる』


あいつの声が、聞こえた気がした。





(FIN)

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