天国から君へ【すとぷり】【さとみ】

病気が見つかっても ページ11

さ「A、来たぞ。元気？」

『さとみくん！元気だよ〜』


旅行に行った半年後、Aに病気が見つかった。

その病気は今の医療じゃ治らないものらしく、しかもステージは末期。

余命半年と宣告された。

それからすぐ、Aは入院を余儀なくされた。


『ふふ、いつも来てくれてありがとね』

さ「お〜」


Aが入院してからは毎日絶対時間を作って見舞いに来てる。

建前ではAが寂しくないようにって。

本音は…Aと離れたくないから。


看護師「桜葉さん、夕食持ってきましたよ〜」

『浜菜さん！ありがとうございます！

　わあい、ご飯だ〜♪…あ！さとみくん、さとみくん！』

さ「ん？どうした？」

『食べさせて〜』

さ「いいよ」

看護師「ふふ、仲よろしいんですね。ごゆっくり〜♪」


浜菜さんっていう、Aの看護師さんが夕食を持ってきてくれた。

病気が見つかってからというもの、こうやってAは甘えることが多くなった。

俺も、無理はさせたくないから甘やかすんだよね。


『あ』

さ「はい、あーん」

『(´〜｀)ﾓｸﾞﾓｸﾞ』


大体俺は夕食の時間くらいに来る。

なんでかって言うと、こうやって幸せそうに食べてるAを見るため。

もぐもぐってよく食べてて。


『ごちそーさま！』

さ「ん。よく食べました」

『えへへ！さとみくん、先生みたい！』

さ「そうか？ｗ」


ずっと、このままこの時間が続けばいいのに。

それか、俺がAの病気に…Aじゃなくて俺がかかればよかったのに。

神様は…残酷だ。

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