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「そうだ、お前今日からリーマスの部屋で寝る事になったからよろしく頼むぜ」
『……ん?』
暫くハリーのスープを味わっていた僕だが、ソファーで肘をついて寛いでいたシリウスが突然そんな事を言い出したので手を止める
「お前の部屋がこの家で1番綺麗だったんでな、とりあえずハリーをお前の部屋に住まわせてるんだ」
「え!?」
シリウスの言葉に僕ではなくハリーが声を上げた
「ぼ、僕先生の部屋で寝てたの?!
先に言ってよ!!!」
「はははっ、すまなかったねハリー」
シリウスは快活に笑って起き上がった
「気にしなくて良いんだよハリー、この家は部屋が少ないからね……」
リーマスがココアに口をつけながら微笑む
僕はというと、先程目が覚めた部屋を思い出して1人で納得していた
思い返せば確かにあそこはリーマスの部屋だったな……
「ご、ごめんなさい先生!僕知らなくて……!」
『良いんですよハリー、気にせず好きなように使ってください』
ニコッと微笑んでそう返すと、ハリーは安心したように頷いた
「ハリー、夜中はリーマス達の部屋に近づかない方がいいぞ」
「え?」
「お楽しみ中かもしれないからな」
「ブッ……っ」
『うわ、大丈夫かリーマス?』
「どうしたの?ルーピン先生」
「ゴホッゴホッ……何でもないよハリー
………シリウスッ」
シリウスの言葉に何故か吹き出したリーマスは、机に零れたココアを拭きながらシリウスを睨みつける
当のシリウスは口笛を拭きながらソファーに寝転び直していて、話がよく分からなかった僕とハリーはお互いに顔を見合わせて首を傾げた
「お楽しみって何?シリウス」
「お、ハリーはまだ知らなかったか……お楽しみって言うのは」
「シリウス!!!」
突然大声を出したリーマスがシリウスの首根っこを掴んで連れていく
「……どうしたんだろ?」
『さぁ……?』
あんな大声を出したリーマスは久しぶりで、僕もハリーも呆気に取られていた
暫くして帰ってきた頃には、リーマスは何やら顔を耳まで真っ赤にしていて
シリウスはニヤニヤしながらも何も言わなかった
僕とハリーは再び首を傾げながら夕飯の片付けに取り掛かった
リーマスが暖炉に火をつけると部屋が柔らかい雰囲気に包まれる
人生で初めてハリーと過ごす休暇
僕達は穏やかな気持ちでそれぞれ暖炉の火を眺めていた
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わさび(プロフ) - mikittyさん» そう言って頂けて嬉しいです!!!私も皆さんからのコメントで元気をもらってます!!! (2022年10月25日 16時) (レス) @page47 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新多めで嬉しいです、ありがとうございます!! (2022年10月25日 16時) (レス) @page46 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - mikittyさん» リクエストありがとうございます!ひゃぁぁぁ!それはキュンキュンしそうですね!!承知致しました!作成まで少々お待ちくださいませ!!! (2022年10月19日 0時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
見知らぬ子猫(プロフ) - わさびさん» ありがとうございます!楽しみにして待ってます! (2022年10月19日 0時) (レス) id: 1647542551 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 見知らぬ子猫さん» リクエストありがとうございます!承知致しました!めっちゃくちゃにあんまあまに甘やかさせて頂きます!!笑 作成まで少々お待ちくださいませ! (2022年10月19日 0時) (レス) @page33 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさび | 作成日時:2022年9月30日 22時