浦島坂田船の紫さんは幼馴染と怪盗やってます

〜第2章　Part15！　Volver VS 館長　最終対決！〜 ページ33

Aが冷静な表情でつげる。

A『これが事件のすべてです。･･････証明終了。ご清聴ありがとうございました』

Aが憎たらしいしぐさで、うやうやしく頭を下げる。

館長「ぐぎぎ･･････貴様･･････そこまで･･････」

事件を明らかにされて、館長は顔を真っ赤にして歯ぎしりする。

でも、その表情が不意にニヤリとした笑みに変わる。

館長「そこまで見抜くとは、たいしたものだ。知りすぎたおまえらにはここで消えてもらう。
　 かかれ！」

命令と同時に黒服の男たちが、俺たちに向けて踏み出してくる。

Aと俺はお互いに目を見て、くすりと笑った。

A『――まさか、たった2人でやってきたとでも思ったんですか？』

館長「なんだと！？」

次の瞬間――

パッ！

俺たちのいる展示スペースのライトが一斉に点灯した。

出入り口に掲示を先頭に、警官隊が姿を見せる。

刑事「出入口はおさえた！もう逃げられんぞ！」

先頭の刑事が怒鳴る。

館長「く、くそっ！」

館長たちが警官隊を見まわしてあとずさる。

刑事「逮捕しろ！」

刑事が号令をかけると、警官隊が館長たちにむけて突撃する。

館長「は、はなせっ！」

刑事「おとなしくしろ！」

抵抗する館長と黒服の男たちを、あっという間にとりおさえていく。

志麻「･･････どうせ、こんなことだろうと思ってた」

手錠をかけられる一味を眺めながら。

俺は肩をすくめた。

だって、Aが何の準備もなしに行こうなんて言わないしな。

A『志麻〜。見て！』

志麻「はーい。･･････ってなにそれ！？」

A『館長がためこんでた盗品の絵画の1つ！さっきあそこで見つけたんだ！』

Aが指さしたのは、館長しか入れない部屋だった。

てか、よく樋口さんその情報つかんだな！

まあ、解決できたからいいんだけど。

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俺たちは事件のことで警察と話したあと、樋口さんに迎えに来てもらい事務所に戻っている。

覆面パトカーに乗ってるから、見た目は普通の車。

俺らはもう何回も乗ってるけどな。

時間ももう結構遅いし、事務所につくのは日付越えかもね。

いろんな事件を解決してきたけど、同じ場所で違う事件が起きるのは、初めてだったから、

驚いたな。夕ご飯は結局食べれなかったけど、まあいっか。

志麻「あ、樋口さん今日泊まります？」

樋「あ〜･･････。そうしようかな」

志麻「わかりました」

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