危ない蜜６【歌い手短編小説】

お菓子の家の可笑しな話 : うらさか★※３ ページ6

『っ、待…！』




「待たない」





あっという間に
坂田さんに抱き抱えられると

綿菓子のような

ふわふわしたベッドに放り投げられる。


恐怖に逃げ出そうとするも
上から覆い被さってきた坂田さんが

両腕を上にまとめ上げ、それは叶わない




「俺達が一生懸命作ったのに…
また一から仕事やり直しやん、どうしてくれんの？」




『やっ…！』




耳元で囁かれると

太腿を撫で上げられ、
ワンピースの中にまで手が入ってくる。


抵抗しようにも身体の自由が効かずに

必死に歯を噛み締めて
声を抑えた。




『だれ、か…！』




絞り出すように震えた声を出すと

声と一緒に
堪えていた涙が一筋溢れ出す。


坂田さんはそれを見て
口端を上げると

その透明な雫を舐めとった



『ひゃ…！』



突然の事に驚くと

坂田さんは私を見下ろし、満足げに
頬に手を添える



「…中々良いもの持っとるやん
すっごい甘い。」




『何言って…んっ…！』




私の言葉を遮るように
坂田さんは首筋に舌を這わせだす。


絡めるように吸いついて

味わうように、じっくりと。



「…じゃ、俺はこっち」




『っ…！？』




黙っていたうらたさんが、

ベッドに座ると
私の足を持ち上げ、太腿や足の付け根に

キスをするように吸いついて来る。



『っ、や、やめ…て、！』




「…やめて？
寧ろこれだけで済ませて上げることに
感謝して欲しいくらいだよ」




抵抗しようと突き飛ばそうとしても

所詮私は女。


男の彼等に逆らえるはずも無く
その身体はじわじわと甘い毒に浸されて行く。




「あー甘い。マシュマロみたい」




『も…やめ、て…っ』





じわり、じわり。

自分の中で内側から
違う感覚が滲み出て来るのを

もう本当はどこかで感じてしまっている。


でもなんだか触れてはいけない気がして


気付かないふりをしていたのに
それは容赦なく、追い詰めてくる。




「あれ…もしかして、気持ちいい？」




『なっ…！』




そう言ったうらたさんが
妖艶に微笑み、そっと太腿を舌で撫であげると

意志とは反して自分とは思えない声が

喉の奥から飛び出る。



「そろそろ…かな？」



呟いたうらたさんが
私の太腿を押し上げると

坂田さんは何かを察したように微笑んだ




「ショートケーキの苺は、
最後まで取って置くタイプなんだ。」




「俺も。でももう…頃合いやよな？」





ああ、嫌でも味わってしまう


チョコレートのような、甘い___を。




END

狼さんのお勉強 : そらまふ★※〔メロンソーダ14世さんリク〕→←お菓子の家の可笑しな話 : うらさか★※２

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